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2007年06月29日

カローラの卒業式

金曜日・晴れ / 外気温29度
7時起床。今日は合唱の休日だが、いつも通りの時間に起床。天候の方はまた爽やかな気候が戻ってきた。週末はちょっと暑くなるらしい。夕方からカローラのギムナジウムの卒業式があって出席。

午前中と、午後の自由になる時間は明日やることになっているシンクロの準備に費やす。まだちょっと舌の回らない部分もあったりしてちょっと不安。

昼食の後、森の中を少し散歩してきた。昨日は余り歩けなかったのでそれを少しでも埋め合わせておこうというわけ。大した距離を歩いたわけではないのに疲れた。こういう事は1日休むとやはり調子が落ちてしまう。

夕方5時半から Schwabing にて、カローラの通っていた Gymnasium の卒業式・パーティがあり、それに一家で出席する。義母も出席である。ユリアの時も経験しているのだが、日本の卒業式を考えていると背負い投げを喰らったかのようなショックを感じる。もちろん現在の日本での高校の卒業式というのを知らないからなんとも較べようがないのだが、わたしが経験してきた卒業式にあった厳粛さはかけらもない。

今日の様子を見ていると、企画と進行はすべて卒業生がやっていた。形ばかりの簡単な舞台があり、先生達の席が前列に作られていて、卒業生達はそのうしろの席に座っている。国歌斉唱なんていうのはもう端から無し。校長の挨拶がまずあったが、これがかなり長くて退屈なもの。そのせいか、生徒達は勿論のこと、父兄席からも私語が聞こえてくる。(汗)

それがやっと終わってメインの卒業証書(成績表)の授与である。生徒達はいちおう席を立ち父兄席の後ろに集まっている。それから1人ずつ名前を呼ばれて花道を歩き校長の前に出るのだが、これが面白い。まず各人の好みのテーマソングが用意してあってそれに乗って歩いていくのだ。ラップあり、ヘビーメタル調あり、007のイントロを使った男子生徒もいたりして、観客(ではないか)を飽きさせない。(汗)

服装などもまったく自由で、男子生徒はわざと崩したようなものが多かった。よれよれでボロボロのジーパンにTシャツ姿もいれば、ビシッと三つ揃いで決める奴もいるし、ゴルフ場と間違えてんじゃないの?と言いたくなったニッカボッカにハンチング姿というおかしな奴もいた。加えて彼たちは自分のテーマソングに併せてガッツポーズをしたりステップを踏んだりのパフォーマンスを見せるのだ。そのたびに生徒達の間からだけでなく、父兄席からもやんやの喝采が上がる。まったく、どうなってるのだろう。(笑)

面白いのは女生徒達である。18歳というともう体型は立派な大人であるが、今回はやたら胸の開いた衣装を着ている子が多かった。ハリウッドのオスカー選考会場でよく見るような服装といったら想像できるだろう。こちらも色とりどりでかなりきわどく、セクシーである。各自が選んだテーマソングに乗って登壇していく歩き方は、意識してファッションモデル風である。「ここはファッションショーの会場かい!」と突っ込みたくなるほど。わが娘はこういう中に入るとまったく目立たない。もう、可哀相なくらい子供っぽいのである。いいような悪いような、なんだか複雑な心境であった。

そういう雰囲気をいくらかでも和らげているのはひな壇の横に設えられたスクリーンに映し出される写真で、それぞれの幼少の頃のものを投影している。赤ん坊の頃とか、小学校入学時のものとかで、こちらはもう文句なくみんな可愛い。その写真と現在の彼女、彼たちのギャップが激しいければ激しいほど、見ている方も楽しくなってくる。終わってみれば「こういうのもありかな」と思える楽しさだった。

そのあと引き続いてパーティに移ったのだが、卒業生が102人、父兄達が300人以上はいたから、食べものにありつくまでがけっこう時間が掛かった。わたしの家族達はまだ残っていたが、わたしは明日のシンクロのことが気になったので9時過ぎに義母を連れて一足先に帰宅する。

これからは3人の娘達が大学生である。出費も増える。大丈夫やっていけるのだろうかと不安ではある。元気でいなくては。(笑)