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2008年01月25日

"Nabucco" のゲネラルプローベ

金曜日・曇り / 外気温12度
7時10分起床。夜中に雨が降ったらしい。空気に適度な湿り気があって、カラカラに乾燥しているよりもどことなく身体に優しい感じがする。今日は "Nabucco" のゲネラルプローベがあった。いつものことだが長い舞台稽古期間が終わると思うとホッとする。

わたしはいつもの時間に起床したのだが、ブリギッテは溜まっている仕事を片づけるために早々と出勤で、顔を合わせることがなかった。なんだか申し訳ないような気がする。11時に楽屋入りということで10時17分のTramに乗る。雨が降って空気が柔らかに感ずるせいかなんだかもう春が来たのかと錯覚しそう。

"Nabucco" のゲネラルプローベはお客が満員入っての公開。やはり客席が埋まると演じる方も気合いが入る。かなり良い出来だったのではないかという感触があった。ただ、新演出には時折あるちょっとした事故で、今日も休憩が30分ほど延びるということがあった。

2幕の最後の場面で Abigaille を歌うソプラノの Maria Guleghina が練習とは違う位置に立って歌ったのを見咎めた演出家の Yannis Kokkos 「スキャンダルだ!君の立つ位置はそことは違うだろう」と客席からマイクで叱責したことから始まった。

満員の聴衆が入っている中でのことだったから、体面をつぶされたと思ったプリマドンナ気取りの Maria Guleghina にはカチンと来たのだろう。多分、劇場のスタッフがそれをなだめるための30分の空白だったと思う。先日の Hauptprobe と今日の Generalprobe の彼女は声をセーブすることなく破壊的な声の威力を見せつけていたが、それまでの舞台稽古では殆どきちんと歌っていなかったし、かなり勝手な振る舞いが目立った。演出家は彼女とのこれまでの折衝にストレスを感じていたのかもしれない。

劇場から出るとフワッと開放感に包まれた。明日からは当分舞台稽古がないことと、日中の練習が無い夜の公演だけの日が4日続くから。今夜はカローラの所属するオーケストラがミュンヘン市内の歩行者天国にある St.Michael 教会で「エリアス」を演奏するのだが、それはパスすることにした。疲れてもいるし、風邪をひいている人も大勢いるだろう場所へ出掛けていく気になれなかった。この時期一番恐いのは風邪をひくことである。今年の風は掛かると治るまで3週間ぐらい掛かるようなので用心をするに越したことはない。