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2008年06月14日

Südtirol 2

土曜日・曇り時々晴れ
昨日は誕生日のセレモニーで終わり、今日はお祝いに駆けつけた者たちで週末の1日を楽しもうという趣向である。わたしにとっては、かなり本格的な山登りに参加。他の人達に歩調を合わせて完走することが出来、満足の1日だった。

今日の土曜日は15人のうちで Wanderung に行くものと Bozen の町を見物に出かける組に分かれた。私は思案したあげく、Wanderung の方につきあうことにする。Bozen の町はいつか訪れるときがあるかもしれないが、このホテルに泊まって山歩きをするということは二度とないと思うから。ただ、心配なのは隣家の医者が引率することだった。彼は典型的ながっちりとしたドイツ男性で年齢も私より11歳も若い。彼に引っ張られてオーバーワークになるのではないかという恐れがあった。ま、それはやってみなければわからないし、その時はその時のことだと決心。8時半に全員が集まって朝食。そのあと、Wanderung 組は三台の車に乗って出発。ブリギッテが見送ってくれた。彼女は Bozen と Trentino の町を見物する組に入った。

image ホテルから3台の車に分乗して登山口まで向かう。車を止めたところは Oberreggen (1550m)でそこから歩き出した。なだらかな上り道を歩いてGanischger Alm に到着。ここの標高が約2000m。そこから急な山道を登り始めた。まず到着したのは Passo Feudo という Alm。そしてここからがまさしく胸突き八丁という感じの急斜面。この辺りから急激に温度が下がり始め, 風も吹いてきたので皆、セーターを着込み、その上からウィンドブレーカーをかぶる。誕生日を迎えた本人の Karin は手袋まで用意してきていたがそれも正解という寒さだった。

image そこからしばらく歩いて山頂を見上げるところまできたときには全員、息が上がってフウフウ言っていた。そこからもう少し上を目指そうという組とそこからおりて下の Alm で待っているという女性三人の組に分かれる。わたしはまだ体調に余裕がありそうなので、そこから再び上り始める。さすがに最後の急坂は私たちには無理なようで、頂上に立つ十字架がくっきりと見え始めた地点で下山することを決める。(約2400m)

image 実はそこからの下山がちょっと危険で登り以上に大変だった。私もここまでは用意していった Wanderstock(登山用の杖) を使わなかったのだが、ここでようやくリュックサックからそれを取り出して、自分の身長に合わせた長さに調節する。人間の頭大の石から拳ぐらいの大きさの石に埋まった急斜面で、注意深くおりないと石と一緒に滑り落ちるし、滑石となって下の方に降りているものに当たると大いに危険である。まだ、あちこちに雪が残っていて、私にとって初めての緊張感あふれる道だった。Wanderstock(登山用の杖) がなかったらかなり大変だったろう。

image ようやくのことでその道を下りきり、 Alm で待っていた女性たちと合流。薪が暖かく燃える暖炉の脇で飲み物と昼食にありつく。難しいことを一緒にやり遂げたという満足感と親近感から、このときを境にお互いを Du で呼び合おうということになった。そこで一時間ほど歓談した後、再び車に分乗して帰ホテル。ブリギッテの組はまだ Bozen / Trentino から戻ってはいなかった。早速サウナに入り疲れた筋肉をほぐし、汗をかく。休憩室に横になったら30分ほどぐっすり眠ってしまった。

image 夕食は8時15分から。他の泊まり客のほとんどが食事をとり終わってからのゆったりしたもの。この時間なら少々大声で話しても、他の泊まり客の迷惑にはならなだろうという配慮である。昨日から今日にかけて、既知の間柄となっていたし、数時間前に「Du で呼び合おう」という取り決めをしたばかりなので食事の間も会話が滑らかに回転してとても気持ちの良いものとなった。食事の後 Bar に席を移し食後のお酒を楽しみながら、語り尽きぬ話に花が咲く。さすがに11時半を過ぎる頃からあくびをする人が目立ちだし、12時前にお開きとなった。