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2009年07月19日

ローエングリンの5回目(今シリーズ最後)

いよいよ今回のシリーズの最後、5回目の公演である。歌い甲斐のあるオペラではあるけれどやはり疲れた。ちょっと考えただけでも、合唱がこれだけ長い時間、舞台の上に立っているオペラというのはないだろう。次はシーズン明けの10月に再演されるようだ。

第二幕までは順調に進んでいったのだが、肝心の第三幕の始まりにアナウンスがあり Jonas Kaufmann が急病のため歌えないことが告げられた。二幕のときに客席では気がつかなかったかもしれないが、軽い咳を何度かしていたのではてなとは思っていたのだった。でも最後まで歌いきることは出来るだろうという感じだった。

結局第三幕は急場の歌手を立てて(良く見つかったものだ)、演出助手が" Lohengrin "の衣装を着けて動くのに合わせて歌った。

終演後、同僚の又聞きで裏をとったわけではないのだが、 Jonas Kaufmann は風邪のために悪寒に襲われていて、下痢を併発していたそうである。風邪の症状だけだったら何とか最後まで持ったかもしれないが、下痢とあっては仕方がない。

こういう状況のときにきっぱりと下りる勇気があるというのも、わたしは良い歌手の条件であると思う。わたしだったらお客のことを考えて、とてもじゃないけれどそこまで思い切れないだろう。しかし長い目で見れば、その非情さが身を助けるのである。反面、高い料金を払って聴きに来てくれた観客にはほんとうに気の毒だった。

Besetzung

Musikalische Leitung: Kent Nagano
Inszenierung: Richard Jones
Bühne und Kostüme: Ultz
Licht: Mimi Jordan Sherin
Chöre: Andrés Máspero

Heinrich der Vogler: Christof Fischesser
Lohengrin: Jonas Kaufmann
Elsa von Brabant: Anja Harteros
Friedrich von Telramund: Wolfgang Koch
Ortrud: Michaela Schuster
Heerrufer des Königs: Evgeny Nikitin
Edler 1 / Brabantischer Edle: Francesco Petrozzi
Edler 2 / Brabantischer Edle: Kenneth Roberson
Edler 3 / Brabantischer Edle: Christopher Magiera
Edler 4 / Brabantischer Edle: Igor Bakan
4 Edelknaben: Tölzer Knabenchor

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Lohengrin から2009年7月19日に引用