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2009年08月26日

いわき・五日目ー墓参り

水曜日・晴れ / 外気温27℃
8時起床。今日も比較的過ごしやすい一日だった。けっこう風も吹いていたから太陽のあるところにいてもそれほど暑いとは感じなかった。念願だった 墓参り を済ませる。

今日の午後に親友の一人が訪れてくれるはずだったのだが、昨夜、電話があり日曜日に順延となった。午後は恩師も三人ほどの生徒さんのレッスンがあるというので(94歳になろうとしていてまだ現役!)、わたしは墓参に出掛けることにした。これまでは姉の運転する車で連れて行って貰ったのだが、今回はわたしが育った地域をじっくりと見たいこともあって彼女の手を煩わせずに 一人で気ままに出掛けることにした。

帰途、 McDonald's に立ち寄ってメールチェックをするつもりにしていたので MacBook Pro と Canon EOS KissデジタルX それに交換レンズを入れた重装備のリュックサックを肩に家を出た。(^_^;) いわき駅前からバスで「宮入口」まで乗り、そこから片道約3.5Km の道のりを歩く。わたしの記憶にある街並はもう跡形もなく「ここには確かこんなものがあったはず」というかすかな手応えを感じるだけ。それでもそこに住んでいた同級生の名前などが埋もれた記憶の中から突然蘇ってきたりして自分でも驚いた。人間の脳ってどうなっているのだろう。

途中で「魚忠」という魚屋にぶつかり、この名前に頭の片隅が反応した。たまらず店の中に入って「このお店は昔はここにはなかったですよね」と尋ねたら、わたしの思う通りの答えが返ってきて自分でも驚いた。

お寺とお墓は二年前に訪れていたからその場所もおぼえていて、迷わずにその前に立つことが出来た。途中で買ってきた菊の生花を供え、線香に火を灯してしばらくそこで時間を過ごす。太陽を遮るものとてない昼下がりだったけれど、それほど暑いとは感じなかった。お盆の時期をとっくに過ぎているから、この広い墓地にいるのはわたしがたった一人。そのせいもあったのかもしれない。

帰り道は、お墓からほど近いところにあった常磐炭坑華やかなりし頃の神社 (山神社)まで足を伸ばす。そこは子供頃によく遊んだ場所だった。炭坑の消滅と共にそこにあった社も跡形なく消え去っていた。4月のお祭りの頃に毎年のように相撲大会が開かれた観覧席付きの土俵も今はなくそのあとには夏草が勢いよく生い茂っている。その観覧席もわたしの想い出にあるものの半分ほどの規模で、子供の頃の世界はずいぶん広大だったのだということを実感する。

かなり感傷的な気分のまま帰途につく。歩数計を見るとこの次点ですでに一万歩近く歩いていて、少し疲れを感じた。再びバスでいわき駅前まで引き返し、お昼時をちょっと過ぎていたので、これも記憶にあるラーメン屋に入る。ここでは「広東麺」(800円)を注文。味は普通だ。そのあといわき駅前の McDonald's でコーヒーを飲みながら無線LANで Internet 。小一時間ここで過ごしたあと、恩師宅へと戻る。

帰宅すると恩師はまだレッスンの真っ最中。わたしは畳のある部屋に寝転んで疲れた身体を伸ばしていたら、ウトウトして15分くらい眠ってしまった。夕食はお手伝いの女性が作っていってくれたので、恩師の娘さん夫妻が来るのを待って始める。「春巻き」「茄子とネギの煮浸し」「カボチャの煮物」「大根と高菜のお漬け物」というのが今夜の献立。。わたしはこれらの料理を肴にしてビール(アサヒ・スーパードライ)を飲む。うまい!

ここ、いわきの地は昨日から急に涼しくなり、夜になると窓を開けていたのでは寒いほど。わたしはサマーセーターを着始めた。もう一度残暑が来るのだろうか。