第一回目。指揮者もソリスト陣もほとんど一新して、シリーズ開始。しかし不完全燃焼のまま終幕を迎えた。
今夜の目玉はテノールのホセ・クーラだろうと思って、第一幕などは同じ舞台に立っているから耳を澄ました聴いていたのだが、共感が湧かなかった。今夜の観客がまたとてもおとなしいというか静かで、拍手の来るべき処にそれが来ない。同僚には 「今日の観客の半分は日本人じゃないのか?」と皮肉を言われたほど。
舞台というのは面白いもので、そういう雰囲気は連鎖反応を生む。女声合唱の煙草工員達が演ずる喧嘩のシーンも全く迫力がない。結局、山のないままで終わりを迎えてしまった。ドン・ホセが最後でCarmenを刺し殺す場面ではホセ・クーラがおかしな咳をしていたから、彼も本調子には遠いコンディションだったのかもしれない。
それと、音楽には全く関係がないのだが、最近オペラを振る指揮者はかなりの割合で詰め襟の、わたしには中国風に見える上着を着ている。あれも似合う体型とそうでない体型があるわけで、流行なんだろうけれど、なんだかなぁと思いながら今夜も指揮者を見ていた。(^_^;)
Carmen から2009年10月4日に引用Besetzung
Musikalische Leitung: Karel Mark Chichon
Nach einer Produktion von Lina Wertmüller
Chöre: Andrés Máspero
Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Kinderchor: Kinderchor der Bayerischen StaatsoperZuniga: Christian Van Horn
Moralès: Nikolay Borchev
Don José: José Cura
Escamillo: Teddy Tahu Rhodes
Dancairo: Christian Rieger
Remendado: Kevin Conners
Frasquita: Lana Kos
Mercédès: Heike Grötzinger
Carmen: Julia Gertseva
Micaela: Maija KovalevskaBayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper