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2011年03月16日

どの情報を信頼して良いのやら

水曜日・曇り / 最高気温13度
7時起床。今日は曇り空の1日だった。午前中に" i Capuleti e i Montecchi "のオーケストラ付き舞台稽古があったのだが、今日は欠席。ひたすらいわき市に住む姉、その他の友人、知人との連絡で時間が過ぎていった。危険地域の渦中にいる姉からの情報、同じ日本だけれど被害にあわなかった地域に住む友人からの情報、ドイツのテレビから得られる情報、インターネットで読む情報にそれぞれ微妙なニュアンスの違いがあって、どれを信頼して良いのか頭の中が混乱している。

起床後、シャワーを浴びて MacBook Pro を開くといわき市の姉から窮状を伝えるメールが入っていた。自体はかなり深刻になってきているようである。昨夜もブリギッテと話をしていて、一刻も早く危険地域を脱出して欲しいと思っていた。だが現実は思うようにはいかないもの。

姉のご主人は老齢の上、かなり重い病に罹っているらしく長旅に耐える体力がないという。ミュンヘンのわが家に来て貰おうと話を進めていたのだが、いわきを脱出するのさえ困難な様子。混乱が予想される空港までの道程を考えるとやはり無理のようだった。

しかし妻の親類からは『ヘリコプターを雇って脱出させたら?』とまるで映画のようなことを言ってきた。『放射能危険区域に飛んでくれるパイロットなんていやしない』というわたしの一言でそのアイデアは止めになった。どうしても危険地域を動けないわたしの親類と、なんとか脱出させようという妻の親類との間に立ったわたしは日が暮れる頃には精神的にヘトヘトになってしまった。金銭面での援助も惜しまない妻の親類には本当に感謝しているのだけれど。

外が暗くなり始めた頃から気分転換に、放ってあったステレオ機器を繋ぐ作業を始めた。これがけっこう時間の掛かる仕事で、特にラックの裏側のケーブルサラダの処理が問題である。なんとかスッキリまとまらないものか。

9時過ぎに(日本時間の早朝5時過ぎ) 十和田市の友人からスカイプ電話が入って20分ほど話した。十和田市はほとんど震災の影響を受けなかったがスーパーマーケットの棚はかなり空白が目立つそうである。オイルショックの時の買い占めと同じような現象が起きているらしい。困ったもんだ。彼たちが震災日当日に成田に到着して宅急便扱いで預けた旅行カバンなどはまだ成田空港に留まったままだそうで、ガソリン不足と高速道路を使えないという事情がこんなところにも現れている。