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2011年03月21日

少し心が疲れている

月曜日・快晴 / 最高気温8度
7時20分起床。今日も気温は低かったけれど快晴。午前中と夕方、二回の音楽稽古があった。舞台稽古ではなかったから疲れ方もずいぶん違う。

10時から11時半までの音楽稽古は" i Capuleti e i Montecchi "の細部の駄目出し、そして "Norma" 。今朝、家を出がけにブリギッテと口論になったのが尾を引いていてプローベにはあまり集中できなかった。

口論といっても夫婦げんかではない。(^_^;) その内容は今回の大地震について。ブリギッテは毎日こちらの新聞やテレビ放送などを見ていてドイツの情報に基づく様々な意見を出してくる。わたしは日本とドイツの両方の情報を比較しながらわたしなりの考えを持っている。ここが実に微妙な点なのである。

わたしも日本政府の発表などを見ているとなんだかその底にまだなにか隠されているのではないかという疑いがある。ドイツの情報はと言えば少々一本調子でヒステリックなところが感じられる。わたしの姉と病身の夫はようやく一昨日いわき市を脱出したのだが、落ち着き先が千葉県船橋市の近くらしい。わたし自身も原発からの距離にちょっと不安を感じるところだ。

ブリギッテにそれを話すと、九州ぐらいまでは避難するべきだからわたしからもそのように伝えて欲しいと言う。それはわたしも理解できるが、そう簡単ではないこともまたわかる。わたしが把握していない様々な理由がそこにはあるに違いない。日本人の習性と一旦千葉県に落ち着かざるを寝なかった姉たちの事情を説明してもなかなかわかっては貰えない。だんだん日本人としてのわたし自身に非があるのではないかというような気分になってきた。両方の立場、言い分がわかるだけに始末が悪い。双方の間に立って右往左往している間抜けな役割を演じることになる。

午後に帰宅して昨日帰省してきた次女と3人で昼食。その後40分ほどの昼寝をしたら少し元気が出てきた。懸案だった SMART を ADAC に見て貰った。やはりバッテリーの故障だったようだ。すぐに修理工場へ持っていってバッテリー交換を注文。その足でわたしは夕方のプローベへ。

夕方の音楽稽古は "Parsifal" 。新しい合唱指揮者はドイツ人なので歌詞の隅々までわたしの納得のいく指摘をした。ワーグナーの作品はテキストの発音、解釈の点ではやはりドイツ人に信頼が置ける。その反対に彼がするイタリアオペラのプローベは、少し疑問点があるのも確かである。難しいものだ。