« 難聴の検査はOK | Main | 末娘の誕生日 »

2011年07月01日

「Saint François d'Assise 」の Premiere

このオペラは今回の Festspiel で3回だけ上演される。そのあとの公演の予定はないようである。それだけ上演するのが難しい作品であることは確か。わたしは演劇の上でも音楽面でも起伏が乏しいという印象を持ったのだが、そのせいもあるのかも知れない。そして大編成のオーケストラを必要とするのでお金が掛かるということもあるだろう。

その意味でいえば、ケント・ナガノ氏が音楽監督の位置にあるという現況が生み出した公演である。オペラ劇場の音楽監督というポジションはかなりの実権が与えられる。

わたし自身の感想だが、今日の Premiere は大成功だった。各人が自分の役割に神経を集中していて、わたし自身も全体から湧き上がってくる高揚感を感じることが出来た。わたしは最初の休憩のあと多くの観客が席を後にするのではないかと危惧していたのだが、それはなかった。(^_^;)

それどころか各幕の終了と開始時には盛大なブラボーの声が飛んできて「オッ!」と思ったり。終演後のカーテンコールに一番声援が飛んだのはケント・ナガノ氏と彼のオーケストラに対してだった。こういうのを体験すると、この作品は無理をして舞台に掛けなくても良いのではないかという気がする。

わたしの予想が当たったのは演出家がカーテンコールに出てきたとき。この時ばかりは遠慮のない激しいブーと口笛が飛び交った。演出家もそれは十分に予想していたと見えて余裕のある受け答えをしていた。(笑)

Besetzung

Musikalische Leitung: Kent Nagano
Szenische Konzeption und Gestaltung, Bühne und Kostüme: Hermann Nitsch
Mitarbeit Regie: Natascha Ursuliak
Bühnenbildassistent: Frank Gassner
Kostümbildassistentin: Hanna Hollmann
Licht: Michael Bauer
Chöre: Sören Eckhoff

L'Ange: Christine Schäfer
Saint François: Paul Gay
Le Lépreux: John Daszak
Frère Léon: Nikolay Borchev
Frère Massée: Kenneth Roberson
Frère Élie: Ulrich Reß
Frère Bernard: Christoph Stephinger
Frère Sylvestre: Rüdiger Trebes
Frère Rufin: Peter Mazalán

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Saint François d'Assise から2011年7月1日に引用