2022年10月5日(水)
「確執と信念ースジを通した男たち」(松永 多佳倫)を読んだ。これは SmartNews を読んでいて眼についたのでKindleで購入したもの。
ここに並んでいる野球選手たち5人はわたしの世代には馴染みの深い名前だったから読んでいても面白かった。
しかしこの本をドキュメンタリーとしてとらえると的外れな読後感を持つかもしれない。プロ野球に携わる人間に対する愛とそれとは裏返しの失望感とが頻繁に出てくるが、多分に著者の思惑が入っているようで、わたしの心には素直に入ってこない部分も多かった。
日本のプロ野球というものがまだまだ歴史の浅い発展途上時にわたしは小学生だった。小学校からの帰校時、途中にあった床屋が流していたラジオで巨人対西鉄の日本シリーズに聴き入っていたのが昨日のようだ。
わたしの親友の1人が大の西鉄ファンで稲尾、豊田、中西、大下 等の選手を応援していた。もう1人の親友は巨人ファンで彼たちは小学生ながらお互いに相手チームを貶しながら張り合っていた。
わたしと言えば金田正一投手の国鉄スワローズのファンを自称していた。巨人でも西鉄でもなかったのは天の邪鬼だったのかもしれない。金田投手以外に根来、飯田、町田、徳武、等の名前が今でも浮かんでくる。
わたしが10歳くらいの時には、その年代の少年を引きつける日本のプロスポーツは野球,そして大相撲しかなかったのである。