夜はオペラ

2月23日(月)・晴れのち雨/最高気温7度

6時半起床。ブリギッテと二人の朝食をとったあと彼女はいつもの時間に出社。M嬢は8時半頃に起きてきた。

M嬢の今日の予定はザルツブルク観光。ザルツブルクはもちろんオーストリアなのだがバイエルンチケット(23 € )が使える範囲なのだ。10:55分の列車に乗れたようで、これなら狭いザルツブルクだから3時間もあれば充分見て回れるだろうというブリギッテの意見だった。

わたしはM嬢を引き受けると決めた昨年暮れの時点で Nationaltheater のオペラを見せてあげたいと思い旧同僚に切符の手配を頼んでおいた。演目が “Madama Butterfly” だったこともオペラ初心者にはハードルが低いのではないかと考えたのだ。

切符を取るのは難しいと分かっていたので先週の土曜日と今日の両方を頼んでおいた。どちらかが取れれば幸運と思っていた。土曜日は残念ながら取れなかったのでたぶん今日も駄目だろうと思っていたら思いがけなく取れた。

M嬢には期待させてガッカリさせるのも悪いと思い、そのことを知らせていなかった。それがちょうどザルツブルクに行っている今日の午後に切符が取れたという知らせがあったから彼女と連絡が取れずちょっと焦った。

しかし列車のミュンヘン到着時刻を調べると彼女がミュンヘンに戻ってくるのは17:06か18:05の2つの可能性しか無い。そこで到着ホームで彼女を待ち受けることにした。わたしの思惑通り彼女が到着したのは18:05の列車。M嬢もわたしの出したメールをドイツ領内に入ってから受信したらしく今夜のハプニングを喜んでいた。

劇場に向かう間に Leberkäsesemmeln を食べて腹ごしらえ。M嬢にとっては初めてのオペラだったが日本の長崎を舞台にした日本人を演じたオペラだったからとても楽しめたようだった。なによりも Nationaltheater 内部の造作と雰囲気が驚きであったようだ。

帰宅した時にはブリギッテはすでに寝ていたが食卓にはギリシャ食材を使った心づくしの夜食が用意がしてあってM嬢とそれを食べてから23時20分頃のお開き。

“Madama Butterfly”

先週からわが家に逗留しているM嬢のためにと、同僚に頼んであったチケットが取れたので彼女を連れて観てきた。

迂闊なことだが、合唱団の一員として27年間、Nationaltheaterで歌ってきて、このオペラも何十回と歌っているのだが最後の場面は観ていなかったことに今日気がついた。(なんということだ!)自分の出番が終わったらさっさと帰宅していたのだ。(-_-;)

今日の配役の中ではGoro を歌った Ulrich Reß とSuzuki の Okka von der Damerau だけが旧知の同僚達だった。他のソリストたちはそれぞれに無難に歌ってはいたけれど小粒な感じがした。

今夜も感じたのだが、反論を恐れずに言うとプッチーニはやはりイタリアの演歌作曲家だ。聴く者を泣かせるうまさは抜群。

Besetzung

Musikalische Leitung:Stefano Ranzani
Inszenierung:Wolf Busse
Bühne:Otto Stich
Kostüme:Silvia Strahammer
Chor:Stellario Fagone

Cio-Cio-San:Kristine Opolais
Suzuki:Okka von der Damerau
B. F. Pinkerton:Dmytro Popov
Kate Pinkerton:Marzia Marzo
Sharpless:Markus Eiche
Goro Nakodo:Ulrich Reß

Der Fürst Yamadori:Andrea Borghini
Onkel Bonzo:Goran Jurić
Yakusidé:Evgenij Kachurovsky
Der Kaiserliche Kommissär:Leonard Bernad

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper