現役最後の舞台は “La Traviata” だった

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とうとうこの日が来た。明日の夜は今シーズン最後の公演 ” Der Rosenkavalier ” であるがわたしはそれに乗っていないので、今夜の ” La Traviata “が現役最後の舞台である。特別な感慨はないけれどやはりこれから少し自由になれるかなという嬉しさはある。

1977年にミュンヘンに来て、1978年〜1980年までをNationaltheater の Opernstudio で研鑽。1980〜1985年まで地方の歌劇場でソロ歌手として活動。1985年〜2012年までをNationaltheater の合唱団員として歌ってきた。今日がその最後の日である。

今日は午前中に TOYOTA / Corolla の定期点検の予約を入れておいたので車を工場に預けてから徒歩で帰宅。久しぶりにまとまった距離を歩いて満足。今日も少し蒸し暑い感じがした。

家に戻ってきてからはメールチェックと TL の追跡。昼食はまたまた一昨日招待先から貰ってきたトルコ料理を温めて食べる。そのあと昼寝。車は取りに行く時間がなかったので明日受け取りに行くことにした。

いつもより30分ほど早く家を出て劇場に着いてから、まずは合唱練習室に行き返却する楽譜をロッカーから取り出し返却した。次に楽屋の引き出し、ロッカーの整理。捨てるべきものは捨て、同僚達が欲しいと思うものは彼たちに引き取って貰った。

今夜は休憩時に同僚のお別れパーティがあってそれに参加。彼はバリトンなのだが家庭の事情で別の劇場に移ることになった。音楽的な興味としてはミュンヘンが優れているのだが、それぞれの家族にはそれぞれの生活ポリシーがあるから、こういうことはたまにある。

合唱指揮者から花束をいただいて帰宅。この花束はわたしのお別れパーティで頑張って料理を作ってくれたブリギッテにも感謝を込めてということだった。ブリギッテが嬉しそうでわたしも嬉しい。

“La Traviata” の2回目

わたしにとって現役最後の舞台はこのオペラになった。本来なら昨夜の Turandot がそれだったのだが、病欠者が出てこういうことになった。このオペラは好きな作品だからこれで終われるというのはある意味で嬉しいこと。

先回はキャンセルした Anja Harteros が今日は舞台に立った。第一幕のアリアは彼女にとってちょっと合わない部分もあるのだがスケールの大きい歌唱でやはり普通のソプラノ歌手とは何かが違う。ちょっと痩せたかな、という印象を受けた。

Besetzung

Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Inszenierung: Günter Krämer
Bühne: Andreas Reinhardt
Kostüme: Carlo Diappi
Licht: Wolfgang Göbbel
Chor: Sören Eckhoff

Violetta Valéry: Anja Harteros
Flora Bervoix: Heike Grötzinger
Annina: Tara Erraught
Alfredo Germont: Ramón Vargas
Giorgio Germont: Simon Keenlyside
Gaston: Francesco Petrozzi
Baron Douphol: Christian Rieger
Marquis d’Obigny: Tareq Nazmi
Doktor Grenvil: Christoph Stephinger
Giuseppe: Dean Power
Ein Diener Floras: Tim Kuypers
Ein Gärtner: Peter Mazalán
Alfredos Schwester: Demet Gül

Bayerisches Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper