盛り沢山の一日

12月1日(木)・曇り/最高気温8度

7時半起床。
今日は予定が詰まっていたので体力温存のため意識して遅い起床。

まず10時から義母宅に行ってシャッターの工事人が来るのを待ち、作業が終わったのが11時だったからそのあと一時帰宅。

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午後2時に車で義母をピックアップして Marienplatz に面した外科医へ連れて行く。右膝が痛むらしい。今日もブリギッテが医院の近くで待っていてくれて、わたしが駐車場を探している間に義母を医院まで連れて行ってくれた。

この時期の Marienplatz はクリスマス市が立っているので観光客も多くなかなか駐車する場所が見つからない。外科医院からはかなり離れたところにようやく駐車して医院へ戻りそこでブリギッテと交代。今日もあまり待つことなく診察してくれたので4時過ぎには義母を彼女の住まいまで送り届けることが出来た。

わが家に帰宅してからカレーを作り始める。今夜はオペラを観に行くのでオペラが撥ねて帰宅したときにお腹が空いているかもしれないから。

7時少し前にブリギッテの職場に行きそこに駐車する。オペラはショスタコービッチの「ムツェンスク郡のマクベス夫人 」。これはずいぶん前にやったことがあるが詳細はほとんど忘れていた。

休憩時にカナッペを食べ、ワインを飲んだので終演後帰宅してもお腹が空いていなかったし帰宅時間も23時を過ぎていたのでカレーは翌日に回すことにする。

盛り沢山の一日だったがいちおう全てをこなしたのでちょっとした満足感がある。

LADY MACBETH VON MZENSKを観た

LADY MACBETH VON MZENSK/Dmitri D. Schostakowitsch

Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Inszenierung:Harry Kupfer
BühneHans Schavernoch
Kostüme:Yan Tax
Video:Thomas Reimer
Licht:Jürgen Hoffmann
Produktionsdramaturgie:Malte Krasting
Chor:Sören Eckhoff

Boris Timofejewitsch Ismailow:Anatoli Kotscherga
Sinowi Borissowitsch Ismailow:Sergey Skorokhodov
Katerina Lwowna Ismailowa:Anja Kampe
Sergej:Misha Didyk
Axinja:Heike Grötzinger
Schäbiger:Kevin Conners
Verwalter:Christian Rieger
Hausknecht:Sean Michael Plumb
Mühlenarbeiter:Milan Siljanov
Pope:Goran Jurić
Polizeichef:Alexander Tsymbalyuk
Polizist:Kristof Klorek
Lehrer:Dean Power
Sergeant:Peter Lobert
Wächter:Igor Tsarkov
Sonjetka:Anna Lapkovskaja
Alter Zwangsarbeiter:Alexander Tsymbalyuk
Zwangsarbeiterin:Selene Zanetti

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

このオペラはずいぶん前に Hildegard Behrens, Donald McIntyre が歌ったプロダクション以来初めて観た。調べて見たら1993年だった。もう20年以上も前の話だ。あの時は強烈な印象が残っているが、今回もそれは同じ。ただ舞台全体から受ける印象は昔の方が生々しくてギザギザした印象だった記憶がある。今回の演出はこの話のテーマにもかかわらずどこか滑らかで上品な空気が漂っていた。年寄りになったわたしの個人的な感じである。

合唱団の出番がかなり多くて、こんな大変なオペラだったかしらと不思議な気がした。これを楽しんでこなしていたのだからわたしも若かったのだ。

二人の重要人物を演じた Anja KampeAnatoli Kotscherga はどちらも適役。このソプラノ役は歌うのも演じるのも大変な役だが、それを立派にこなしていた。Boris 役の Anatoli Kotscherga は相変わらず声も衰えを見せていない。役柄の性格描写はどこか人の良い性格がにじみ出ていた Donald McIntyre よりも優れているかもしれない。今回はいかにも憎憎しげで彼の役作りに共感を感じた。

Kirill Petrenko の指揮するオーケストラはかなりスペクタクル。舞台脇のロージェにも管楽器奏者を配して臨場感を盛り上げていた。ただロージェで演奏した金管奏者の何人かが動いたりすると、わたしはそちらに目が行ってしまってその間は緊張感が途切れることがあった。普段オーケストラピットに入っている奏者たちだから観客から丸見えのロージェで演奏するのは不慣れだったのかもしれない。

勤めを終わった後のオペラ鑑賞なので、退屈なオペラだと隣で舟を漕ぐこともある Brigitte だが今夜はしっかりと舞台に集中していた。終演後、今日のオペラを気に入った様子で「時々カール・オルフの音楽かしらと思うところがあったね」と面白いことを言っていた。

わたしの前の列の数人は休憩後に戻ってこなかった。スターリンを真似たとか。(^_^;)

恩師と同級生の死

昨日は高専時代の恩師が今年の6月27日にお亡くなりになっていたことを知って気分が沈下した。そしてその数時間後にこれも高専の同級生S君が亡くなったことを知った。幸いにも昨日は明るい太陽が出ていたから落ち込む深さは少し和らいだような気がしたけれど、1日のうちに二人の死を受け止めるのは辛かった。

古田孝之先生への思い出は次のブログエントリーで書いていた。
Mein zweiter Blog : 「博士の愛した数式」を読んで思い出したこと
享年81歳だったから現在ではそんなにお年を召したという感じはしない。Wikipediaに書かれている先生の業績には

1987年にレウナー・ハインツの不等式の拡張である古田不等式を確立、作用素論における作用素不等式の発展に大きく貢献した。わずか1ページ、24行の論文は「短編の珠玉編」と称えられた[2]。

とある。「短編の珠玉編」という言葉の響きに胸が熱くなった。

今月(11月7日)に亡くなったという級友S君は、いつも明るい笑顔を浮かべていた運動万能の男だった。走るのも速かったし、走り幅跳びの時のダイナミックなフォームが見事だった。彼が助走路を走って行って踏み切り板を蹴った時の足音は明らかに他の生徒たちと違って「地面を叩いている」という響きだった。チームの先頭に立ち皆を引っ張っていくという性格だった彼の野球部での活躍もよく覚えている。こちらは70歳での死去だからいかにも早い。