Kurt Moll のこと

ネットのニュースで Kurt Moll の訃報を知った。

Kurt Moll: Opernsänger von der Bayerischen Staatsoper ist tot – SPIEGEL ONLINE

78歳とまだ若かった。彼はわたしが1977年にドイツに来たころには既にバリバリの押しも押されぬバス歌手だった。絵に描いたようなオペラ歌手の体型と深く低く響く声の響きはこれぞバス歌手と言えるものだった。

わたしが Opernstudio に在籍していたころ(1979〜1981年)にはときどき声を掛けて貰ったことがある。今思い出すのは ” Die Meistersinger von Nürnberg “の舞台稽古の時。彼はちょうど日本での演奏旅行から戻ってきたばかりで,東京で買ってきたソニーのウォークマンを仲間の歌手に嬉しそうに見せびらかしていた。

もう一つの思い出は出演前の舞台の袖での会話。その数日前にアメリカでゲオルク・ショルティと共演して戻ってきた彼に「写真で見るショルティは厳しくて意地悪そうに見えるけれど、どうなんですか?」と聞いたら 「そんなことないよ、とってもやさしくて心の温かい指揮者だった」と答えてくれたこと。

その頃ちょい役で出させて貰ったオペラのプログラムを探して見つかったので記念に貼り付けておくことにする。(わたしの名前の下の線は当時出させて貰ってよほど嬉しかったんだろう。ちょっと恥ずかしい)

一つは「バラの騎士」

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そして「パレストリーナ」

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BRSO 定期公演 3/8

今夜はバイエルン放送交響楽団の定期公演。オールフランス音楽で初めて聴く作品。指揮者のサー・ジョン・エリオット・ガードナーも初体験である。

シャブリエはけっこう楽しめたのだが、ドビュッシーはよくわからないうちに終わっていた。^^;
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LADY MACBETH VON MZENSKを観た

LADY MACBETH VON MZENSK/Dmitri D. Schostakowitsch

Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Inszenierung:Harry Kupfer
BühneHans Schavernoch
Kostüme:Yan Tax
Video:Thomas Reimer
Licht:Jürgen Hoffmann
Produktionsdramaturgie:Malte Krasting
Chor:Sören Eckhoff

Boris Timofejewitsch Ismailow:Anatoli Kotscherga
Sinowi Borissowitsch Ismailow:Sergey Skorokhodov
Katerina Lwowna Ismailowa:Anja Kampe
Sergej:Misha Didyk
Axinja:Heike Grötzinger
Schäbiger:Kevin Conners
Verwalter:Christian Rieger
Hausknecht:Sean Michael Plumb
Mühlenarbeiter:Milan Siljanov
Pope:Goran Jurić
Polizeichef:Alexander Tsymbalyuk
Polizist:Kristof Klorek
Lehrer:Dean Power
Sergeant:Peter Lobert
Wächter:Igor Tsarkov
Sonjetka:Anna Lapkovskaja
Alter Zwangsarbeiter:Alexander Tsymbalyuk
Zwangsarbeiterin:Selene Zanetti

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

このオペラはずいぶん前に Hildegard Behrens, Donald McIntyre が歌ったプロダクション以来初めて観た。調べて見たら1993年だった。もう20年以上も前の話だ。あの時は強烈な印象が残っているが、今回もそれは同じ。ただ舞台全体から受ける印象は昔の方が生々しくてギザギザした印象だった記憶がある。今回の演出はこの話のテーマにもかかわらずどこか滑らかで上品な空気が漂っていた。年寄りになったわたしの個人的な感じである。

合唱団の出番がかなり多くて、こんな大変なオペラだったかしらと不思議な気がした。これを楽しんでこなしていたのだからわたしも若かったのだ。

二人の重要人物を演じた Anja KampeAnatoli Kotscherga はどちらも適役。このソプラノ役は歌うのも演じるのも大変な役だが、それを立派にこなしていた。Boris 役の Anatoli Kotscherga は相変わらず声も衰えを見せていない。役柄の性格描写はどこか人の良い性格がにじみ出ていた Donald McIntyre よりも優れているかもしれない。今回はいかにも憎憎しげで彼の役作りに共感を感じた。

Kirill Petrenko の指揮するオーケストラはかなりスペクタクル。舞台脇のロージェにも管楽器奏者を配して臨場感を盛り上げていた。ただロージェで演奏した金管奏者の何人かが動いたりすると、わたしはそちらに目が行ってしまってその間は緊張感が途切れることがあった。普段オーケストラピットに入っている奏者たちだから観客から丸見えのロージェで演奏するのは不慣れだったのかもしれない。

勤めを終わった後のオペラ鑑賞なので、退屈なオペラだと隣で舟を漕ぐこともある Brigitte だが今夜はしっかりと舞台に集中していた。終演後、今日のオペラを気に入った様子で「時々カール・オルフの音楽かしらと思うところがあったね」と面白いことを言っていた。

わたしの前の列の数人は休憩後に戻ってこなかった。スターリンを真似たとか。(^_^;)

La Favorita を観た

また切符が回ってきて約40年ぶりにこのオペラを観ることが出来た。

Musikalische Leitung:Karel Mark Chichon

Inszenierung:Amélie Niermeyer

Bühne:Alexander Müller-Elmau

Kostüme:Kirsten Dephoff

Licht:Michael Bauer

Choreographische Mitarbeit:Ramses Sigl

Dramaturgie:Rainer Karlitschek

Chor:Sören Eckhoff

Léonor de Guzman:Elīna Garanča

Fernand:Matthew Polenzani

Alphonse XI:Mariusz Kwiecień

Balthazar:Mika Kares

Don Gaspard:Joshua Owen Mills

Inès:Elsa Benoit

Bayerisches Staatsorchester

Chor der Bayerischen Staatsoper

どうしても1971年9月に聴いたアルフレード・クラウス、フィオレンツァ・コッソット、セスト・ブルスカンティーニ、そしてルッジェロ・ライモンディの姿と声、それに古典的な演出が強烈な印象となって残っているので、観ていても違和感を感じ、のめり込めなかった。それにしてもあの時はなんと豪華な配役だったのだろう!

今夜のソリスト達も立派な声で文句のつけようがないものだった。あとは聴く人の好みという他はない。注目のガランチャは破綻のない余裕のある端正な歌唱。テノールはわたしには明るく軽すぎる声だが最後まで破綻なく歌い通した。しかしその破綻のない歌唱がわたしには物足りない。

贅沢な望みかもしれないが、劇場で聴くオペラにはもう少しハラハラ、ドキドキ感が欲しい。歳をとって感受性が鈍感になっているのかもしれない。哀しいことだが、きっとそうなのだろう。

BRSO 定期演奏会-II

10月20日(木)

今日は二回目の定期演奏会。
Mariss Jansons – Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
演奏されたのはマーラーの交響曲9番。わたしはこの曲をナマで聴くのは初めて。Apple Musicで聴いて今日は予習していったけれど、ナマの方が遙かに面白かった。特に最終楽章 Adagio は鳥肌もの。
これ一曲だけのプログラムだったから22時過ぎには帰宅できた。

Gustav Mahler : Symphonie Nr.9 D-Dur

Mariss Jansons, Dirigent
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks

BRSO 定期演奏会-I

10月13日(木)

今夜は下記のコンサートを聴いてきた。

以前からこのオーケストラの定期会員になりたいと思っていたのがようやく実現した。今日はその記念すべき第一回。

PROGRAMM

Ludwig van Beethoven
Klavierkonzert Nr. 1 C-Dur, op. 15

 

Richard Strauss
“Eine Alpensinfonie”

 

Mariss Jansons, Dirigent
Rudolf Buchbinder, Klavier
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks

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ピアノコンチェルトの一番はまだまだモーツァルトの音楽に近い響きを感じて快い。終楽章のロンドはとってつけたような感じで、よく聴くけれどその前の楽章はあまり聴いていなかったのか新鮮な感じ。

アルペンシンフォニーは聴き終わるとお腹一杯という感じになる。管楽器、打楽器が大活躍で、指揮者は振っていて面白いだろうなぁと思う。ところどころにシュトラウスの響きが顔を出して興味が尽きなかった。

1.AKADEMIEKONZERT

Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Sopran:Diana Damrau
Bayerisches Staatsorchester

1.György Ligeti
Lontano für großes Orchester

2.Richard Strauss
Vier letzte Lieder

—-PAUSE—-

3.Peter I. Tschaikowsky
Symphonie Nr. 5 e-Moll op. 64

今夜はNationaltheaterでのシーズン最初の AKADEMIEKONZERT を聴いてきた。ちょうど今日本旅行に行っている友人夫婦が定期会員になっていて、彼達の替わりに行って来た。

素晴らしいプログラム。リゲティのロンターノという曲はまったく知らなかったのでApple Musicで探して数回聴いてから臨んだ。Live で聴くとまた違う感じ。雅楽の笙に似た響きがして興味深かった。

Diana Damrau の歌は抑制の効いた美しい歌唱。正直に言うとVier letzte Lieder の良さがまだ分からないでいる。彼女の今夜のコンサート衣装は美しかった。

休憩のあとのチャイコフスキーは曲が曲だけにダイナミックな演奏。管楽器が素晴らしかった。指揮者の Kirill Petrenko は左利き?と思うほど表情豊かな左手の使い方。アンコールは無し。

ミュンヘンフィルによる若者のためのコンサート

今日は若者のためにミュンヘンフィルが企画したコンサートを聴いてきた。
会場に入るとほぼ90%ぐらいは生徒達(大学生ではないと見えた)。広い GASTEIG の会場がほぼ若い人たちで埋め尽くされるというのはちょっと壮観だった。この中の何パーセントかが将来クラシック音楽に興味を持ってくれるか、それは疑問だけれどやらなくてはならない良い企画だ。

演奏会の始めと、曲の間に解説をする若い男性が現れてかなりフランクに説明していた。ビデオカメラマンが彼の解説を舞台のスクリーンに映し出し若い観客たちに退屈させない工夫がなされていたのも好印象。ドイツもやはりクラシック音楽の将来に危機感を感じているのだ。

演奏だが前半はソロに若いチェリストの起用もあって面白かったのだが、休憩後のベートーベンは楽員の間に緊張感の欠如が垣間見られた。あってはならないことだと思うのだが。

2. Jugendkonzert der Münchner Philharmoniker
Leitung: Gustavo Gimeno
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Julian Steckel, Violoncello

1.»Hidd’n Blue« für Orchester / Francisco Coll
2.Konzert für Violoncello und Orchester a-Moll op. 129 / Robert Schumann

3.Symphonie Nr. 6 F-Dur op. 68 »Pastorale« / Ludwig van Beethoven

「語りの会」を聴いてきた

2月20日(土)・曇りのち雨/最高気温6度

7時半起床。恒例になっている土曜日の義母を連れての買い物。本来ならブリギッテと義母と2人だけで行くのだが、今日は途中まで付き合わされた。

というのも、ブリギッテが昨日買ったパンを仕事場に置き忘れてきたのを取りに行かなくてはならなかったから。そのあと Rosenheimerplatz 駅でわたしはパンを持って下車し帰宅した。

今日は独日協会とミュンヘン日本人会の主催でおこなわれる「語りの会」というのに行くことにしていた。「竹取物語」「走れメロス」「蜘蛛の糸」などの作品を語る (朗読ではない) というもの。パンフレットによれば
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「語り」とは、聞き手の存在を前提とし、説得力を持って聞き手に「感じる、伝える、考える」を与える言葉の力です。古来、暗唱が基本です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とある。今日はこれに日本の篠笛の伴奏が入るものだった。

語り部・かたりすと:元 NHK アナウンサー 平野啓子
篠笛:望月美沙輔
共演者:奥田粋ノ介(語り)
フルート:ヒューフ林真央

これに興味を持ったのも確かだが、わたしは今回の通訳をしてくれるミュンヘン在住のジャーナリスト熊谷 徹氏を見、聞くことが目的だった。このジャーナリストは26年間ミュンヘン在住の方で最近は日本経済新聞、The Huffington Post などにも寄稿している。彼の書いたものにはかなりの説得力があるしよく取材して書かれているのでどんな人物なのかを知りたかった。

彼の通訳も、ドイツ語の発音も確かなもので良い仕事をしていると感じた。少しでも通訳をやった人ならわかるのだが、これはなかなか難しい。

帰途は氷雨となったがそれほど濡れずに済んだ。

夕食はブリギッテが作ったパスタ料理。海老とイカをトマトソースでまとめてマカロニの上から掛けたもの。

ミュンヘンフィル室内オーケストラ演奏会

わが家から車で5分ほどのところにあるこじんまりとしたコンサート会場 (August Everding Saal) での演奏会。ミュンヘン・フィルハーモニーの奏者たちによる室内楽である。

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Lorenz Nasturica Herschcowici, Leitung
1.Edvard Grieg
»Aus Holbergs Zeit«
Suite für Streichorchester op. 40

2.Antonín Dvořák
Serenade E-Dur für Streicher op. 22

3.Felix Mendelsssohn-Bartholdy
Sinfonie für Streicher Nr. 9 C-Dur

3曲とも耳に快い美しい曲で満足。第一バイオリン、第二バイオリン、ビオラの各パートは4人ずつ、チェロが3人、コントラバスが1人という構成で、それぞれの奏者の表情を見ているだけでも楽しかった。アンコールはパガニーニの曲。

3曲目のメンデルスゾーンの曲は「スイス・シンフォニー」というそうだが、わたしは初めて聴いた。これが14歳の時の作品だというのだから驚く。

完全リタイア

2月14日(日)
わたしが定年退職したのは2012年7月31日。

あの日からもう3年半の月日が過ぎようとしている。ありがたいことに定年退職後もときどき頼まれて舞台を勤めていた。しかし、去年あたりから自分の声が思うようにコントロールできていないことに気がついていた。さて、引き際をいつにしようかと考えていたときに、先日劇場から出演依頼のメールをいただいた。

Holländer
05.03.16               19:00 Uhr
08.03.16               19:30 Uhr
11.03.16               19:00 Uhr
 
Trovatore
10.03.16               19:00 Uhr
13.03.16               19:00 Uhr
17.03.16               19:00 Uhr
 
Lohengrin
20.03.16               16:00 Uhr
24.03.16               17:00 Uhr
27.03.16               16:00 Uhr
31.03.16               17:00 Uhr
 
Turandot
26.03.16               19:00 Uhr
30.03.16               19:30 Uhr
02.04.16               19:30 Uhr

3月は上記のように合唱団にとってかなり過酷な予定となっている。この日程だと過去の経験から何人か病欠者が出るだろうということは充分予想される。合唱団事務所としてはその時になって慌てないように今から手当てをしておこうという腹づもりなのだろう。

しかしこの機会を捉えてわたしは完全リタイアを伝えようと決めた。合唱団事務所へのわたしの返信メールは次の通りである。

Vielen Dank, dass Sie sich an mich errinert haben.Ich möchte leider zu allen Terminen absagen. Ich bin bald 69 Jahre alt und ich trainiere meine Stimme nicht mehr regelmäßig. Ich würde sagen, dass ich endlich richtig im “Ruhestand” angekommen bin.
———————————————————————–
わたしのことをお気にとめて下さってありがとうございます。折角ですが、全ての出演依頼を辞退させていただきます。わたしは間もなく69歳になろうとしていて、毎日の声の鍛錬もままなりません。わたしもやっと本当の意味でのリタイアをするときが来たと申し上げます。
———————————————————————–

 

“SOUTH POLE” を観てきた

昨日、急に今夜の切符が回ってきた。 Premiere が1月31日だったというから中2日をおいて今夜が2回目の公演である。 Premiere は大変好意的に迎えられたようだ。

アムンゼンとスコット探検隊の歴史は小学校の頃から知ってはいたが記憶はうろ覚えだった。はて、アムンゼンが先だったか、スコットが先だったかさえも不確かだったことに気がついた。

それで今日の午前中は例によって Wikipedia で内容の輪郭を読むことから始まり、そのあとインターネット上の面白そうな記事を読んでいった。これに午前中のほとんどの時間を費やしたのだが、結果的にはそれが今夜のオペラを観ていてとても役にたった。

たとえば前奏曲も無しに幕が開いてすぐに、舞台後方に切られた窓から左側が馬の厩舎、右側に犬小屋が現れた。これが両探検隊の相違点のひとつなのだが、前もって知識をがなかったら何が何だかわからなかっただろう。

この点を始めとしてそのあとに続く物語の展開もスムーズに受け取ることが出来た。わたしらが座った席は5列目ということで舞台に相当近かったから舞台上部の字幕 (英語⇒ドイツ語)を見るのは首に負担が掛かる。予習のおかげで字幕を見る回数もずいぶん少なかった。

ほとんど白一色の舞台は最後まで場面転換は無し。単調といえばそれまでだが舞台が南極だからそうなるのは仕方がない。オペラらしくスコットの妻とアムンゼンの恋人がときおり現れて男ばかりの舞台にちょっとした色取りを添えていた。

音楽はわたしの耳には単調、モノトーンに聞こえた。舞台で聴くから2時間余りのこの作品を楽しめたが、音楽だけをとりだした場合、自分がどのように感じるか、不明である。アリアと呼べるものもなかった。

ソリストたちは全員がしっかりとした高水準の歌を聴かせてくれた。なによりも音程がピシッと決まっていてオーケストラの響きと調和していたので安心して聴けた。ずいぶん練習したのだろう。

オーケストラと指揮の Kirill Petrenko に関して、わたしは書くべき事を知らない。振り返ってみても記憶に残るものがない。

Musikalische Leitung/Kirill Petrenko
Inszenierung/Hans Neuenfels
Bühne/Katrin Connan,Hans Neuenfels
Kostüme/Andrea Schmidt-Futterer
Licht/Stefan Bolliger
Konzeptionelle Mitarbeit/Henry Arnold
Dramaturgie/Malte Krasting,Robert Falcon

Scott/Rolando Villazón
Kathleen Scott/Tara Erraught
Lawrence Oates/Dean Power
Edward “Uncle Bill” Wilson/Kevin Conners
Edgar Evans/Matthew Grills
Henry “Birdie” Bowers/Joshua Owen Mills
Roald Amundsen/Thomas Hampson
Landlady/Mojca Erdmann
Hjalmar Johansen/Tim Kuypers
Oscar Wisting/John Carpenter
Helmer Hanssen/Christian Rieger
Olav Bjaaland/Sean Michael Plumb

Bayerisches Staatsorchester

昨夜のコンサートで謎に思ったこと

【状況説明】
ヒラリー・ハーンと一緒に入場してきて指揮台に上がったのは26歳と若い ラハフ・シャニ ( Lahav Shani )という指揮者。聴衆に挨拶したあとオーケストラに向かった彼は譜面台に置かれている総譜が Violinkonzert a-Moll op. 53 / Antonin Dvořák のものではないと気がついた。

聴衆に向き直り総譜を掲げて説明したあとそれを持って舞台袖に引っ込んだ。その間オーケストラもヒラリー・ハーンもちょっと手持ち無沙汰の状態で待つ。

すぐに戻ってきた彼は手に持った総譜を頭上でヒラヒラさせながら何か一言。彼がなんと言ったのかわたしには聞き取れなかったが、多分正しい総譜を見つけたと言ったのだとそのときは思った。聴衆は笑いながら拍手で迎える。良い雰囲気だ。

しかし、曲が始まると彼はその総譜をまったく開かず暗譜で振りだし最後まで開くことはなかった。これはどういうこと?

この曲、管楽器奏者と絡むところがかなり多くて、ヒラリー・ハーンは彼女の身体をほとんど聴衆に横向きになりながら管楽器奏者とコンタクトをとる。コンサートマスターともかなり緊密なアイコンタクトでこれはわたしの座っている位置からも彼女のまなざしをはっきり確認。

わたしの眼には指揮者を無視してオーケストラとヒラリー・ハーンの二者だけで演奏しているようにも見えた。

で、無事に終わってからわたしは考えた。
【わたしの推理】
この曲の総譜がすぐには見つからなかったのでいったん持ち帰った間違った総譜をそのままふたたび譜面台にのせた。もちろんそれを開く必要はない。暗譜で降りだした指揮者をヒラリー・ハーンは信頼せずに自分でイニシアチーブをとったというもの。なぜ彼は開く意志のない総譜をまた持ち帰ったのだろうという疑問は残る。

【ブリギッテの推理】
彼が再び持ち帰った総譜は正しい総譜だった。26歳という若さにありがちな、俺は暗譜でもバッチリできるんだぜ、とアピールするためにあえて総譜を開かなかった。

さあ、どちらだろう。若い指揮者はアインザッツなども間違ってはいなかったとわたしには見えたのだが。普通、協奏曲の場合、指揮者は楽譜を見るのではないだろうか。ちょっとした謎である。

【後述】
ここまで書いてこの指揮者のことを調べてみようとググってみた。そしたらこのメンツ、同じ曲目で現在ヨーロッパーツアー中だということが分かった。
・ Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年1月11日 19時30分〜21時30分(http://tinyurl.com/gu5kl9g)
多分、これが今回のツアーの皮切りだったのではないだろうか。
・次に数日前にパリでも公演をしている。(http://tinyurl.com/jxsd2da)

ということは総譜を見なくとも既に手の内に入っていたのだ、ということがわかる。な〜んだ。

ヒラリー・ハーンとウィーン交響楽団による演奏会

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Hilary Hahn, Violine
Wiener Symphoniker
Leitung: Lahav Shani
————————————————–
Komponist
Antonin Dvořák

Werke
Konzert-Ouvertüre »Karneval« op. 92
Violinkonzert a-Moll op. 53
————————————————–
Komponist
Johannes Brahms

Werk
Symphonie Nr. 4
————————————————–

今日の日記にも書いたように夕方5時すぐに突然電話があって今夜の演奏会に行くことになった。

バイオリンのヒラリー・ハーンウィーン交響楽団による演奏会。最初の予定はフィリップ・ジョルダン (Philip Jordan) が振るはずだったが病気のために若いラハフ・シャニ ( Lahav Shani )という指揮者に替わった。演目もブラームスの交響曲2番から交響曲4番に変更になった。

(Der Dirigent Philip Jordan hat seine Teilnahme an der gesamten Tournee aus gesundheitlichen Gründen abgesagt. Lahav Shani wird das Dirigat für dieses Konzert übernehmen. Anstelle von Johannes Brahms’ Symphonie Nr. 2 wird die Symphonie Nr. 4 zu hören sein.)

前半はドヴォルジャークの作品が二曲。最初の「謝肉祭」
(Karneval) というのは初めて聴く曲だった。生き生きとした表情の小品。

そのあと登場したのがバイオリニストのヒラリー・ハーン。以前にも一度聴いたことがあるが、小柄で可愛い感じの女性。

お辞儀をしたあと指揮者が指揮台に上ったら、どうやら譜面台に置いてあった楽譜が違うものだったらしい。彼がお客に向かって「これは違う楽譜ですので」と断っていったん袖に引っ込んだ。そこで場内は笑いの渦。すぐに彼がとって返し、持って来た楽譜を高々と掲げて見せたものだから場内から拍手がわき起こった。これでこの若い指揮者を見守る場内の雰囲気がオーケストラ団員をも含めてあたたかいものになった。

わたしは本来の楽譜を持って再び出てきたのかと思ったが、曲が始まってから終わるまで彼はこの楽譜を開かなかった。暗譜である。もしかしたら本当の楽譜が見つからなかったのかもしれない。

そのせいかもしれないがバイオリン協奏曲が始まってからしばらくはどこか全体がかみ合わない感じだった。ヒラリー・ハーンは管楽器と合わせるときにほとんどお客に横向きになって管の奏者とコンタクトをとっていたし、コンサートマスターともアイコンタクトが密に交わされていた。いってみれば指揮者無視である。わたしの席は最前列横だったから、これらがはっきりと見て取れる位置だった。それでも事故も無く無事に終了。

ヒラリー・ハーンのアンコールはバッハの小品が2曲。

ブラームスの交響曲4番はわたしの大好きな曲のひとつ。出だしはちょっとゆっくり目のテンポ。全体を通して何度か弛緩するときがあったけれど、ブラームス特有の分厚い中低音域の響きに心地よさを感じて満足。やはり良い曲だ。

アンコールはハンガリー舞曲集から一曲。わたしはこれで充分に満足したのだが、最後は何とヨハン・シュトラウスのポルカまでやってくれた。ちょっと場違いで唐突な曲で、ここまでの雰囲気を壊してしまうと思ったけれど、ウィーン交響楽団ということで、ミュンヘンの聴衆へのサービスだったのかもしれない。

Gasteig でのコンサートを聴く

今夜のプログラムはどちらの曲も大好きなので楽しみにしていた。

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Jonathan Nott Dirigent
Julia Fischer Violine
Bamberger Symp.

Ludwig van Beethoven
Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 61

Antonín Dvořák
Symphonie Nr. 8 G-Dur op. 88

München, Philharmonie
20.00 Uhr
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Philharmonie-Gasteig はわが家から Tram 一本で20分ほどで行けるのが嬉しい。

午後から Apple Music で他の仕事をしながらこの二曲を背景に流していた。ベートーベンはクルト・マズア指揮のライプツィッヒ・ゲヴァントハウスでバイオリンはカール・ズスケ、ドボルザークはマゼール指揮のウィーンフィル。

われわれが座ったのは1列目のセンターからちょっと離れた席なので独奏者と指揮者の姿が間近によく見れる。ブリギッテはユリア・フィッシャーの傲慢にも見える表情に反感を抱いたようだった。(^_^;)
アンコールはパガニーニのカプリチオ。

ベートーベンも楽しかったが、わたしにはやはりドボルザークの交響曲8番の方が素直に心に染みた。

アンコールに弾いた曲はアグレッシーヴな小曲で誰の曲だかわからなかったけれど後になってリゲテイの曲だということが分かった。こういう曲もライブで聴くと面白い。

Arabella を観た

今年の Festspiel で新演出を迎えた”Arabella” の二回目の公演を観てきた。わたしには前回のホモキの奇をてらったとしか思えない演出が残念だった。今回はスッキリとしてモダンでありながらどこかにウィーンらしい空気を感じることの出来る舞台装置でわたしは好感が持てた。なによりも”Arabella” の音楽を壊すことがなかったのが嬉しい。

主立った歌手たちも脇役も文句なしの出来映えでかなり水準は高い。 あの Kurt Rydl が父親役に回っているのも舞台を引き締めていた。

タイトルロールの Anja Harteros はスケールの大きな歌唱ですごく安定していた。下の2枚の写真は Premiere の時のもの。

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今夜の公演時の写真をミュンヘンオペラの公式 Twitter から拾ってみた。

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Oper in drei Aufzügen

Komponist: Richard Strauss
Libretto: von Hugo von Hofmannsthal

In deutscher Sprache mit deutschen Übertiteln | Neuproduktion

Münchner Opernfestspiele
Samstag, 11. Juli 2015
19.00 Uhr – 22.10 Uhr
Nationaltheater

Dauer ca. 3 Stunden 10 Minuten · 1 Pause zwischen 1. Akt und 2. Akt + 3. Akt (ca. 20.00 – 20.35 Uhr)

Einführung: 18.00 Uhr

Freier Verkauf · Serie 45

Preise M

ausverkauft

Premiere am 06. Juli 2015
Diese Vorstellung wird im Rahmen von STAATSOPER.TV live im Internet übertragen.

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Musikalische Leitung: Philippe Jordan
Inszenierung: Andreas Dresen
Bühne: Mathias Fischer-Dieskau
Kostüme: Sabine Greunig
Licht: Michael Bauer
Produktionsdramaturgie: Rainer Karlitschek
Chor: Sören Eckhoff

Graf Waldner: Kurt Rydl
Adelaide: Doris Soffel
Arabella: Anja Harteros
Zdenka: Hanna-Elisabeth Müller
Mandryka: Thomas J. Mayer
Matteo: Joseph Kaiser
Graf Elemer: Dean Power
Graf Lamoral: Steven Humes
Die Fiakermilli: Eir Inderhaug
Eine Kartenaufschlägerin: Heike Grötzinger
Welko: Bastian Beyer
Graf Dominik :Andrea Borghini
Jankel: Tjark Bernau
Ein Zimmerkellner: Niklas Mallmann
Djura: Vedran Lovric

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Pelléas et Mélisande

現在、休暇でミュンヘンに滞在中のご夫婦から今夜の切符をいただいた。奥様が折りからの猛暑で体調を崩されて、せっかく楽しみにしていた今夜のオペラを用心のために断念されたのだ。

わたしはこのオペラ初体験。起伏の少ないフランス語の語りで繋がれていて、これは予習をして行かないとちょっと辛いと思った。ソリストたちのレベルの高い歌唱には満足。

Pelléas et Mélisande

Musikalische Leitung:Constantinos Carydis
Inszenierung:Christiane Pohle
Bühne:Maria-Alice Bahra
Kostüme:Sara Kittelmann
Licht:Benedikt Zehm
Mitarbeit Regie:Malte Ubenauf
Produktionsdramaturgie:Benedikt Stampfli
Chor:Sören Eckhoff

Arkel:Alastair Miles
Geneviève:Okka von der Damerau
Pelléas:Elliot Madore
Golaud:Markus Eiche
Mélisande:Elena Tsallagova
Yniold: Tölzer Knabenchor
Ein Arzt:Peter Lobert
Ein Hirt:Evgenij Kachurovsky

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Lulu を観てきた

切符が回ってきたので昨日は「ルル」(アルバン・ベルク作曲)を観てきた。

このオペラはわたしの現役時代も異なる二つの演出で上演されていた。しかし、わたしはこのオペラは観たことがない。「ルル」は合唱が入らないオペラなのでこの公演があるときには合唱団は休日か別のプローベが入っていた。

せっかくの休日に⒋時間にもわたるこの複雑なオペラを観る体力と気力が無かったというのが正直な話である。今回は2回の休憩があった。

舞台装置はガラス張りの小部屋で迷路のように複雑に構成されたものだけ。幕ごとの場面の転換もない。ということは歌手たちの歌唱、演技にこのオペラの成否が委ねられているといっても良い。

今回の演出では大勢のエキストラたちのパントマイムがところどころで入ったから、それが全体のアクセントになっていた。調和の取れた動きで、舞台に掛けるまではかなりの練習量ではなかったかと想像する。

ソリストたちの歌唱は素晴らしかった。ベルクの音楽を揺るぎない音程で持続するだけでも大変だと思うのだが、各人が音色の明暗、強弱を見事に表現していてさすがのクオリティ。リートの演奏会を聴いてみたいと思わせるソリストが何人かいた。

主役のルルを歌ったペーターセンはその中でもやはり抜きんでて輝いていた。あの難しい役を破綻すること無く聴かせてくれたし、彼女の肢体も美しく、役にはまりきっていた。でも、わたしはエロスをあまり感じなかったのはなぜだろう。男共を狂わせる隠微さの発散がわたしの期待ほどではなかった。わたしの座った席はパルケットの前から5列目だったからかなり細部にわたってみることが出来た。

ペトレンコの指揮するオーケストラはピッタリと歌と場面に合わせて全体のアンサンブルを支えていた。刺激的な音もほとんど皆無に近かったから時には映画音楽のように自然な響きでどこまでも舞台と歌唱を邪魔することはなかった。これもペトレンコの手腕なのだろう。

楽しい一晩の体験だったが、このオペラをCDなどで音楽だけ取りだして聴くのはわたしにはかなり辛い作業だ。この夜も2回目の休憩を終わって3幕目にはパルケットにはかなりの空席が見られた。

次のリンクから舞台の動画と写真を見ることが出来る。
Mediathek: Bayerische Staatsoper

Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Inszenierung und Bühne:Dmitri Tcherniakov
Kostüme:Elena Zaytseva
Licht:Gleb Filshtinsky

Produktionsdramaturgie:Malte Krasting

Choreographische Assistenz:Tatiana Baganova

Lulu:Marlis Petersen

Gräfin Geschwitz:Daniela Sindram

Eine Theater-Garderobiere:Rachael Wilson

Ein Gymnasiast:Rachael Wilson

Ein Groom:Rachael Wilson

Der Medizinalrat:Christian Rieger
Der Bankier:Christian Rieger :Der ProfessorChristian Rieger
Der Maler:Rainer Trost
Ein Neger:Rainer Trost

Dr. Schön:Bo Skovhus

Jack the Ripper:Bo Skovhus

Alwa:Matthias Klink
Ein Tierbändiger:Martin Winkler

Ein Athlet:Martin Winkler

Der Prinz:Wolfgang Ablinger-Sperrhacke

Der Kammerdiener:Wolfgang Ablinger-Sperrhacke

Der Marquis:Wolfgang Ablinger-Sperrhacke
Der Theaterdirektor:Christoph Stephinger

Eine Fünfzehnjährige:Elsa Benoit

Ihre Mutter:Cornelia Wulkopf

Eine Kunstgewerblerin:Heike Grötzinger

Ein Journalist:John Carpenter

Ein Diener:Leonard Bernad

Schigolch:Pavlo Hunka

Der Polizeikommissär:Nicholas Reinke

Bayerisches Staatsorchester

室内楽を聴いた

日記にも書いたように、今夜は室内楽を聴いてきた。下の写真は演奏が始まる前の舞台。Residenz の中にあって良い雰囲気である。

IMG 0625

そしてチケット。前から10列目の真ん中。これより後ろになるとちょっと音響が厳しいかなというところだった。

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2015年03月21日17時58分46秒

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プログラムは次の通り。

2015年03月21日22時59分13秒

良く練られたプログラムだった。休憩のあとのブラームスは聴きごたえ充分。エリオット・カーターの小品は劇伴のような感じで面白かったし、John Harbison の作品は楽器間の語り合いが興味深かった。

というわけで全く退屈することも無く楽しめたのだが、聴衆の年齢層がかなり高い。平均すると75〜80歳くらいではないか。見方によっては老人ホームの慰問演奏会といってもおかしくないくらい。(^_^;)

こういう室内楽の演奏会にももっと足を運びたいと思う。

“Madama Butterfly”

先週からわが家に逗留しているM嬢のためにと、同僚に頼んであったチケットが取れたので彼女を連れて観てきた。

迂闊なことだが、合唱団の一員として27年間、Nationaltheaterで歌ってきて、このオペラも何十回と歌っているのだが最後の場面は観ていなかったことに今日気がついた。(なんということだ!)自分の出番が終わったらさっさと帰宅していたのだ。(-_-;)

今日の配役の中ではGoro を歌った Ulrich Reß とSuzuki の Okka von der Damerau だけが旧知の同僚達だった。他のソリストたちはそれぞれに無難に歌ってはいたけれど小粒な感じがした。

今夜も感じたのだが、反論を恐れずに言うとプッチーニはやはりイタリアの演歌作曲家だ。聴く者を泣かせるうまさは抜群。

Besetzung

Musikalische Leitung:Stefano Ranzani
Inszenierung:Wolf Busse
Bühne:Otto Stich
Kostüme:Silvia Strahammer
Chor:Stellario Fagone

Cio-Cio-San:Kristine Opolais
Suzuki:Okka von der Damerau
B. F. Pinkerton:Dmytro Popov
Kate Pinkerton:Marzia Marzo
Sharpless:Markus Eiche
Goro Nakodo:Ulrich Reß

Der Fürst Yamadori:Andrea Borghini
Onkel Bonzo:Goran Jurić
Yakusidé:Evgenij Kachurovsky
Der Kaiserliche Kommissär:Leonard Bernad

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Lucia di Lammermoor

今日は新演出・初演の2回目の公演。
このオペラ、いろいろな思い出があるが、今夕は Kirill Petrenko の指揮ということで期待して出掛けた。

今日のいちばんの収穫は自分に関してのこと。オペラの幕が開いてからしばらくは演出、歌手の演技、舞台装置に関してネガティヴな感慨が次から次へとわき起こってくる。しかし休憩時に隣で聴いていた77歳の旧同僚が素直に楽しんでいるのを聞いて反省した。

わたしは自分が現役で歌っていた頃の舞台・歌手と比較して現在を否定していたのだ。時が移ればすべては変わるもの。それを素直に受け入れていかなくては。それができないわたしは絵に描いたような「がんこ爺」になるしかない。

それでも、ひとつだけ書いておきたいことがある。それはエドガルドを歌ったブレスリクについて。彼はこの役を破綻なくうまくこなしてはいたが、この役が要求するイメージには適合していない。スリルが無いのだ。観客をハラハラさせる緊張感と期待感に乏しい。

彼が素晴らしいモーツァルト・テノールであることは確かではあっても「愛の妙薬」のネモリーノでとどまるべきだと思う。

Diana Damrau に関しては最高音はともかく中音域が少し荒れているような感じがした。歌い過ぎなのかもしれないし、わたしの座っていた席のせいかもしれない。

ペトレンコの指揮は「可も無く不可も無し」という感じを受けた。まあ、ドニゼッティだからそんなものなのかもしれない。

Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Inszenierung:Barbara Wysocka
Bühne:Barbara Hanicka
Kostüme:Julia Kornacka
Licht:Rainer Casper
Produktionsdramaturgie:Daniel Menne, Malte Krasting Chor:Stellario Fagone
Video:Andergrand Media + Spektakle

Lord Enrico Ashton:Dalibor Jenis
Lucia Ashton:Diana Damrau
Sir Edgardo di Ravenswood:Pavol Breslik
Lord Arturo Bucklaw:Emanuele D’Aguanno
Raimondo Bidebent:Georg Zeppenfeld
Alisa:Rachael Wilson
Normanno:Dean Power

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Münchner Philharmoniker 定期公演

今年最初の演奏会。一週間ほど前に予習のためにハイドンの交響曲103番をダウンロード購入して何回か聴いていた。第4楽章が記憶に残るメロディー。

終演後の感想だが、期待していたほどにはこちらに訴えかけてくるものがなかった。どの曲もなんだかスカスカした印象でミュンヘンフィルってこんな音だったかなという疑問が残った。

それでもやっぱり生の音の響きは新鮮だ。それは隣で聴いていたブリギッテも同意見。

3. Abonnementkonzert b der Münchner Philharmoniker

KLASSIK E
DO, 15.1.15 / 20:00 UHR / PHILHARMONIE
€ 12,30 BIS € 61,–

Sibylla Rubens, Sopran
Gerhild Romberger, Mezzosopran
Tilman Lichdi, Tenor
Klaus Mertens, Bass

Philharmonischer Chor München
Andreas Herrmann, Einstudierung

Leitung: Ton Koopman

Wenn ein modernes Symphonieorchester wie die Münchner Philharmoniker auf einen Apostel der historisch informierten Aufführungspraxis wie Ton Koopman trifft, dann ist für Zündstoff gesorgt. Doch der »Clash of Cultures« kann beide Seiten beflügeln: Das jedenfalls war das Ergebnis der beeindruckenden Aufführung von Bachs »Johannes-Passion«, die im Juni 2013 stattfand. Weshalb die Fortsetzung des gemeinsamen Projekts mehr als naheliegend erscheint.

Abermals hat Koopman zwei Werke des Leipziger Thomaskantors ausgesucht: die festliche Orchestersuite in D-Dur und die weltliche Kantate »Auf, schmetternde Töne der muntern Trompeten«, mit der Bach 1735 dem sächsischen König zum Namenstag gratulierte. Doch auch ein Klassiker steht auf dem Programm: Joseph Haydns Es-Dur-Symphonie »Mit dem Paukenwirbel«, die Volksliedweisen aufgreift und im Menuett sogar mit stilisierten Jodelrufen verblüfft.

(MPhil)

1.Johann Sebastian Bach
Orchestersuite Nr. 3 D-Dur BWV 1068

2.Joseph Haydn
Symphonie Nr. 103 Es-Dur Hob. I:103 »Mit dem Paukenwirbel«

3.Johann Sebastian Bach
Kantate BWV 207a »Auf, schmetternde Töne der muntern Trompeten«

Carmen の3回目

今シリーズ最後で3回目の公演。配役はメルセデス役が変更になっただけ。今夜はいつもより1時間早い18時開演だった。

公演中にまた雪が降ったようで、終わって外へ出ると10cmぐらいに積もっていた。雪道を歩くのは好きではないが通りの雰囲気はまさにクリスマス。

Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller
Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Chor: Stellario Fagone

Zuniga: Tareq Nazmi
Moralès: Andrea Borghini
Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Yulia Sokolik
Carmen: Clémentine Margaine
Micaëla: Golda Schultz

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Carmen の2回目

今日はシリーズ2回目の公演。クリスマスから新年にかけては病欠が多くなるのが毎年の例。26日も頼まれたから行くことになる。

配役などは変更がなかった。

Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller
Bühne und Kostüme: Enrico Job

Licht: Franco Marri

Chor: Stellario Fagone

Zuniga: Tareq Nazmi

Moralès: Andrea Borghini
Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas

Frasquita: Eri Nakamura

Mercédès: Angela Brower

Carmen: Clémentine Margaine

Micaëla: Golda Schultz

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Carmen

午前中、買い物をしていたらTheaterから電話。病欠が出たとかで今夜の “Carmen” に出てくれという依頼。これはしっかりとテキストが身に染みついているから引き受けた。(笑)

韓国人のテノールは立派な声で良かった。 “Carmen” は歌唱の点では悪くはないけれどもう少し華が欲しい。

Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller

Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Chor: Stellario Fagone

Zuniga: Tareq Nazmi
Moralès: Andrea Borghini

Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Angela Brower
Carmen: Clémentine Margaine
Micaëla: Golda Schultz

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

また「魔笛」

今日は先回とは違う旧同僚のピンチヒッター。パパゲーノは Christian Gerhaher が歌った。
今日の公演は家族、子供向けを意識したもので開演は16時だった。カーテンコールの時には大きな歓声が上がっていたので、この企画は成功だったと思う。

Musikalische Leitung: Dan Ettinger
Inszenierung: August Everding
Neueinstudierung Helmut Lehberger
Bühne und Kostüme: Jürgen Rose
Licht:Michael Bauer
Choreographische Mitarbeit: Beate Vollack
Chor: Sören Eckhoff

Sarastro: Günther Groissböck
Tamino: Charles Castronovo
Sprecher: Tareq Nazmi
Königin der Nacht: Ana Durlovski
Pamina: Hanna-Elisabeth Müller
Erste Dame: Golda Schultz
Zweite Dame: Tara Erraught
Dritte Dame: Okka von der Damerau
Drei Knaben: Tölzer Knabenchor
Papageno: Christian Gerhaher
Papagena: Mária Celeng
Monostatos: Alexander Kaimbacher
Erster Geharnischter: Francesco Petrozzi
Zweiter Geharnischter: Christoph Stephinger
Erster Priester: Wolfgang Grabow
Zweiter Priester: Francesco Petrozzi
Dritter Priester: Ingmar Thilo
Vierter Priester: Ivan Michal Unger
Drei Sklaven: Markus Baumeister
Drei Sklaven: Walter von Hauff
Drei Sklaven: Johannes Klama

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

久しぶりに「魔笛」の舞台

久しぶりの舞台。もう数え切れないほど歌ってきたDie Zauberfloeteだがちょっと緊張した。(^_^;)

パパゲーノには Christian Gerhaher がクレジットされていたので楽しみにしていたのだが、キャンセルしてしまった。残念。

Musikalische LeitungDan: Ettinger
Inszenierung: August Everding
Neueinstudierung Helmut Lehberger
Bühne und Kostüme: Jürgen Rose
Licht:Michael Bauer
Choreographische Mitarbeit: Beate Vollack
Chor: Sören Eckhoff

Sarastro: Günther Groissböck
Tamino: Charles Castronovo
Sprecher: Tareq Nazmi
Königin der Nacht: Ana Durlovski
Pamina: Hanna-Elisabeth Müller
Erste Dame: Golda Schultz
Zweite Dame: Tara Erraught
Dritte Dame: Okka von der Damerau
Drei Knaben: Tölzer Knabenchor
Papageno: Nikolay Borchev
Papagena: Mária Celeng
Monostatos: Alexander Kaimbacher
Erster Geharnischter: Francesco Petrozzi
Zweiter Geharnischter: Christoph Stephinger
Erster Priester: Wolfgang Grabow
Zweiter Priester: Francesco Petrozzi
Dritter Priester: Ingmar Thilo
Vierter Priester: Ivan Michal Unger
Drei Sklaven: Markus Baumeister
Drei Sklaven: Walter von Hauff
Drei Sklaven: Johannes Klama

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Die Sache Makropulos (マクロプロスの秘事)を観る

久しぶりのオペラ劇場。今日はあいにく朝から冷たい雨と風が吹く寒い1日。一日中家の中にこもっていたので夜に外出できるのは嬉しくもあった。しかし夕方家を出たときには小さな嵐と言っても良いほどのお天気。

このオペラ、私は全く知らない。ヤナチェクのオペラの中にこの題名のものがあるのは知っていたがこれまで全く関心がなかった。あらすじなどはこちらのサイトを読ませていただいた。感謝。

オーケストラが鳴り始めた一瞬「あぁ、ヤナチェック」だと感じた。この作曲家独特の色が空間に響いた。

短いオペラである。19時半に始まって終わったのは21時15分。もちろん休憩はなし。アリアらしいものは無くほとんど Sprechgesang と言っても良い。それだけに主役を歌った Nadja Michael の個性にこのオペラの成否が掛かっていた。

その意味で彼女を起用したのは正解。歌唱も良かったが、現在のソプラノ歌手であれだけのスタイルを持っている人は見つからないだろう。その他の歌手達もそれぞれの役割を立派に努めていた。

かつての同僚である合唱は最後の5分間ほどの出番。このオペラも男声合唱だけで女声合唱は出ていない。この場面だったら女声合唱だけでも良かったのにと思える。これからの作曲家には是非とも女声合唱だけのオペラを書いて欲しいと思ってしまう。オペラ劇場の男声合唱団は明らかに性差別を受けている。(笑)

22.Oktober 2014(Mittwoch)

19.30 Uhr · Nationaltheater

DIE SACHE MAKROPULOS

Preise K, € 132 /115 /95 /74 /- /- /- /10

Musikalische Leitung:Tomáš Hanus
Inszenierung:Árpád Schilling
Bühne und Kostüme:Márton Ágh
Licht:Tamás Bányai
Produktionsdramaturgie:Miron Hakenbeck
Chor:Sören Eckhoff

Emilia Marty:Nadja Michael
Albert Gregor:Pavel Černoch
Vítek:Kevin Conners
Krista:Tara Erraught
Jaroslav Prus:John Lundgren
Janek:Dean Power
Dr. Kolenatý:Gustav Beláček
Ein Theatermaschinist:Peter Lobert
Eine Aufräumefrau:Heike Grötzinger
Hauk-Schendorf:Reiner Goldberg
Kammerzofe Emilias:Rachael Wilson

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

“Il Trovatore” (Salzburger Festspiele)

ARTE で放映されたテレビを観ての感想である。

BESETZUNG

Dirigent: Daniele Gatti
Fernsehregie: Agnes Méth
Inszenierung: Alvis Hermanis
Komponist: Giuseppe Verdi
Orchester: Konzertvereinigung Wiener Staatsopernchor Wiener Philharmoniker

Anna Netrebko (Leonora)
Plácido Domingo (Graf Luna)
Azucena (Marie-Nicole Lemieux)
Francesco Meli (Manrico)
Riccardo Zanellato (Ferrando)
Diana Haller (Ines)

結局最後まで観てしまったが、 Anna Netrebko が絶好調でこれまで観てきた中でも最高の出来。声の自由度が増し、安定していて、声が肉体にまとわりつかず、肉体から快く浮遊していた。その歌唱には凄みさえ感じられて、この快感はミレッラ・フレーニの好調の時以来久し振りに味わうもの。よく調整された素晴らしいオーディオ装置でふたつのスピーカーの間の空間にポット声が定位する感じにも似ている。

一方、バリトン役に転じたドミンゴがこの公演のもう一つの目玉なのだろうが、わたしには辛かった。ヴェルディのオペラでバリトンが聴かせる一番輝くべき声域がバリトンのそれではなかったのと、視覚的にはテレビ画像の鮮明さが彼の肉体的老いをしっかりと映し出していたせいだ。今回の彼の試みは失敗ではないけれども成功でもなかったとわたしは思う。

カルロス・クライバーの指揮で Otello を歌ったときのドミンゴの歌唱と姿と比較するのは間違っているけれど、ともするとあの時のドミンゴが思い出されてしまう。

マンリーコを歌った Francesco Meli は高水準の歌唱で、舞台上のぎごちなさと歌ってるときの表情は若いときのカレーラスを思い出させてくれた。この人を生で聴いたことは無いが機会があれば一度聴いてみたい。

ガッティの指揮はかなり速いテンポでたたみかける部分が目立った。そのテンポでもネトレプコの歌唱は崩れることがなくお見事。その他のソリスト陣も立派だった。ただ、歌手達が美術館員として現代の服装をしているとずいぶん太って見えてしまう。発達したテレビの映像は演奏者に酷だ。

演出と舞台は美術館内部と歴史的な舞台とを、壁に掛かっている名画を橋渡しに交錯させて違和感を持たせないようなアイデアだった。その意図は理解できるがわたしにはやはり無理があるように思える。お金が掛かっていると思われる美しい舞台だったことは確かなのだが。

今年最高の?暑さ

7月19日(土)・快晴/最高気温33度

7時半起床。いや〜、暑い1日だった。昨日は就寝が午前0時と遅かったせいか、なんとなく目覚めがスッキリしない。朝食のあと10時少し前にウォーキングに出掛けた。今夜はまた外出するので体力温存のために少し距離を短くしようと思っていたのだが歩き出したら欲が出てしまって結局いつも通り。11410歩95分を歩いて帰宅したときにはしっかりと汗をかいていた。

冷たい水を飲んで一息入れているところへ買い物に出たブリギッテが戻ってきた。車から家まで買い物を運び入れて昼食。そのあと1時間の昼寝。それから夕方出掛けるまで家の中でダラダラと過ごす。これだけ暑いと家の中にいてじっとしている以外はない。私が子供の頃(冷房などまだ無かった時代)の日本の夏を思い出した。

今夕はミュンヘンの北の方にある Unterführung / Bürgerhaus で行われた

Tom Harrell: Colors of a Dream US Highlight

というジャズコンサートへ行って来た。会場は日本の市民会館のような建物。ジャズの演奏会ということもあるのだろうが聴衆は全くの平服で夕涼みに訪れたといった感じのくだけた雰囲気だった。

総勢6人のバンドでわたしは3列目中央に座っていたからそれぞれの奏者の表情がはっきり見えて面白かった。演奏が良かったのかどうかわたしにはわからないがとにかく楽しかった。トランペット奏者の Tom Harrell は下を向きっぱなしの独特のスタイルで登場。演奏前には顔が震える典型的なパーキンソン病の症状を見せていたので「大丈夫かな?」と危惧したのだがトランペットを吹き始めたらそれが吹き飛んだ。

かなり老人に思えたので帰宅後 Wikipedia で検索してみたら彼はわたしよりも1歳年上のようだ。そしてパーキンソン病ではなくて「統合失調症」にかかっていることを知った。

帰宅は22時40分。 Weißbier を1本飲んで就寝

忙しかったけれど充実の一日

7月16日(水)・晴れ/最高気温27度

7時起床。今日もよい天気だ。やるべき事を済ませておこうと8時半頃からウォーキングに出掛けた。これをやっておくと一日を快く過ごすことが出来る。(^_^) 今日は手紙を出す用事があったのでいつもとはちょっと違ったコースを歩いて11527歩・99分。帰宅は11時頃。

シャワーを浴びる前にブリギッテに頼まれていた庭仕事を片付ける。今が盛りと咲き誇っているバラの枝が地面に垂れてしまわないように紐で結わえる線を張る仕事だ。下の写真がその完成図。細い金属線なのでちょっとわからないが陽が当たって光っているのがそれ。

IMG 0207

そのあと昼食を取り、ようやくシャワーを浴びた。今日は15時から日本人女性と Marienplatz で落ち合う予定だったので14時半頃に家を出る。彼女は芸大の楽理科を卒業して現在イタリアでコレペティ修行中の若い女性。ニュルンベルク劇場のコレペティ募集に応じて願書を出すというので先月ドイツ語の文書作成を手伝った。今日から数日間ドイツを見て回るらしい。

いろいろとお話を聞いて16時過ぎに帰宅。今夜は昔の同僚からの誘いで急遽「上原ひろみ」を聴きに行くことになった。20時開演ということなので夕食をとったあとでゆっくりと出掛ける。

彼女は “HIROMI” という名前で知られているらしい。CDと DVD は聴いたり見たりしていたのだがライヴはまだ経験していなかった。終わったあとはとても満足感があり、もっと聴いていたいピアニストだった。彼女なりの新しい世界への切り込みも感じられて興味が尽きなかった。日本人という特性をアピールするためか「さくら、さくら」とか「上を向いて歩こう」の旋律を取り入れた作品も演奏して聴衆に受けていた。わたしはBACHの作品を彼女の感覚でアレンジしたものを聴いてみたい。

IMG 3959

休憩なしでエネルギーのほとばしりを感じた2時間近くの舞台。アンコールは3曲ほど演奏してくれた。

Guillaume Tell(ウィリアム・テル)

Münchner Opernfestspiele 2014
Mittwoch, 2. Juli 2014
Nationaltheater

18.00 – ca. 21.30 Uhr
Dauer: 3 Stunden 30 Minuten (1 Pause)
17.00 Uhr: Einführung

Preise M: 193 / 168 / 142 / 117 / 90 / 64 / 16 / 14
Freier Verkauf und Serie 45
Preise M € 193 / 168 / – / – / – / – / – / 14
k-a-r-t-e-n

Besetzung

Musikalische Leitung: Dan Ettinger
Inszenierung: Antú Romero Nunes
Bühne: Florian Lösche
Kostüme: Annabelle Witt
Licht: Michael Bauer
Mitarbeit Inszenierung: Johannes Hofmann
Produktionsdramaturgie: Rainer Karlitschek
Chöre: Sören Eckhoff

Guillaume Tell: Michael Volle
Arnold Melcthal: Bryan Hymel
Walter Furst: Goran Jurić
Melcthal: Christoph Stephinger
Jemmy: Evgeniya Sotnikova
Gesler: Günther Groissböck
Rodolphe: Kevin Conners
Ruodi: Enea Scala
Leuthold: Christian Rieger
Mathilde: Marina Rebeka
Hedwige: Jennifer Johnston

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

バイエルン放送交響楽団定期演奏会

会場前には切符を求める人たちが目立って、オペラではよく見るがオーケストラ演奏会ではわたしには初めての経験。プログラムの内容が引きつけるのかそれとも今夜のソリストである内田光子さんの人気なのか、わたしにはわからない。

Ligeti の小曲はなんだかわけのわからないうちに終わっていた。とっても短い曲。

内田さんのベートーベンは面白かった。彼女の主張とヤンソンスの音楽とのぶつかり合い、そして協調がフレーズごとに感じられたし、ダイナミックレンジの大きさも興味深かった。ピアニッシモの美しさが心地よい。曲が終わったあとの聴衆の歓呼もかなりのものだった。

今夜の楽しみであったショスタコービッチの5番は期待したほどではなかった。管楽器群と弦楽器群とが遊離してしまっているように感じた。そういう曲なのかもしれない。終楽章はかなり速いテンポ。もう少しゆっくり目でタメのある方がわたしは好き。しかし終演後は充分満足感をもって帰宅。

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7. Abonnementkonzert A des Symphonieorchesters des Bayerischen Rundfunks

KLASSIK E
DO, 1.5.14 / 20:00 UHR / PHILHARMONIE
€ 25,– BIS € 78,– / VVK: 11.03.2014

Mitsuko Uchida, Klavier.
Leitung: Mariss Jansons.

Konzerteinführung um 18:45 Uhr,
Eintritt frei mit gültiger Konzertkarte.

(BR)

Komponist
György Ligeti

Werk
»Atmosphères«

Komponist
Ludwig van Beethoven

Werk
Klavierkonzert Nr. 4 G-Dur op. 58

Komponist
Dmitrij Schostakowitsch

Werk
Symphonie Nr. 5 d-Moll op. 47

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“Parsifal” の1回目

Mittwoch, 16. April 2014
Nationaltheater

17.00 – ca. 22.25 Uhr
Dauer: 5 Stunden 25 Minuten (2 Pausen)

Preise K: 132 / 115 / 95 / 74 / 52 / 30 / 14 / 10
Freier Verkauf und Serie 22
Besondere Ermäßigung für das Programm Junges Publikum
a-u-s-v-e-r-k-a-u-f-t

Besetzung

Musikalische Leitung: Asher Fisch
Inszenierung: Peter Konwitschny
Bühne und Kostüme: Johannes Leiacker
Licht: Peter Halbsgut
Produktionsdramaturgie: Werner Hintze
Chöre: Sören Eckhoff

Amfortas: Levente Molnár
Titurel: Wilhelm Schwinghammer
Gurnemanz: Kwangchul Youn
Parsifal: Nikolai Schukoff
Klingsor: Oleg Bryjak
Kundry / Stimme aus der Höhe: Angela Denoke
Erster Gralsritter: Kevin Conners
Zweiter Gralsritter: Rafał Pawnuk
Erster Knappe / Zweiter Knappe: Tölzer Knabenchor
Dritter Knappe: Dean Power
Vierter Knappe: Matthew Grills
Klingsors Zaubermädchen: Okka von der Damerau
Angela Brower
Iulia Maria Dan
Rachael Wilson
Laura Tatulescu
Elsa Benoit

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

今夜もガスタイクでの演奏会を聴く

3月25日(火)・くもり/最高気温6度

7時25分起床。昨夜はベッドに入ったのが12時半ぐらいだったがそれから朝まで通してグッスリと眠ったようだ。そのわりには起きてからどうもスッキリしない。鼻がグズグズしてる。用心して今日も夕方まではどこへも出掛けなかった。

昨日演奏会で聴くまではブルックナーの交響曲3番がフワフワとしてとらえどころが無かった。演奏会から一夜明けて午前中にもう一度同じカール・シューリヒト指揮の CD を聴いている。聞き覚えのあるフレーズの所々で指揮者が示した表情や身体の動きが蘇ってきて楽しい。生の演奏を聴かなかったらこの感覚は絶対に得られなかったものだ。やはり高いお金を払っても演奏会には行くべきなのかな。それとブルックナーの交響曲全集が欲しくなった。誰の指揮するどの版が良いのだろう。

そんなわけで今日も本を読みながら音楽を聴いていた。ブルックナーを聴き終わったあとは今夜の演奏会での演目のベルリオーズ:幻想交響曲を聴き始める。これはリッピングして iPad mini Retina の中に入れ Airplay で SoundTouch 20 に飛ばして聴いている。 SoundTouch 20 もエージングが進んできてかなり音がこなれてきてる。この曲は今月初めにも慶応大学のオーケストラで聴いているのだった。

IMG 3595

今夜の演奏会は下記のもの

1.Claude Debussy:Prélude à l’après-midi d’un faune
2.Franz Liszt:Klavierkonzert Nr. 2 A-Dur
3.Hector Berlioz:Symphonie fantastique op. 14

Montreal Symphony Orchestra
Marc-André Hamelin, Klavier
Leitung: Kent Nagano.

この演奏会はわれわれの友人夫妻が昨年のクリスマスにプレゼントしてくれたもの。演奏会は20時から始まるのだが、18時30分にガスタイクの裏にあるトルコ料理店で待ち合わせ、そこで軽食をとってから演奏会場に乗り込んだ。

リストのピアノコンチェルトはなんだかとらえどころの無いままに終わってしまった。ピアニストのアンコールも無し。

今夜のハイライトはやはり休憩後の幻想交響曲。このオーケストラは少し重心が高めかもしれないがいろいろな色彩が感じられて楽しめた。アンコールが2曲続いて、
1.「アルルの女」第1組曲
2.ボレロ
とサービス満点だった。観客も大喜びで最後はスタンディングオベーション。昨日は6〜7割の入りだったが今日はほぼ満席。ケント・ナガノ氏の人気が高いのか。 

冬に逆戻りの夜は演奏会

3月24日(月)・小雨、小雪/最高気温5度

7時起床。今日も身体を動かすことのない無為の日を過ごしてしまった。朝からみぞれ混じりの雨が降って気温も5度を超えることはなかった。途中でアラレが降ったりして、それが春の近づくのを感じさせたり・・・・。

午前中は今夜聴きに行く演奏会の曲目の予習に費やした。今夜のプログラムは下記の通り。

Hilary Hahn in München
Brahms Konzert für Violine und Orchester D-dur op. 77

Bruckner Symphonie Nr. 3 d-moll

Sinfonie-Orchester des Hessischen Rundfunks
Paavo Järvi

ブラームスのヴァイオリン協奏曲はまだしもブルックナーの交響曲3番はあまり記憶に無い。調べてみたらLPが一枚とCDが一枚棚に見つかった。LPは Karl Böhm:Vienna Philharmonic Orchestra で CDは Carl Schuricht: Vienna Philharmonic Orchestra という2枚。CD の方を2度ほど繰り返して聴いたがなんだか印象が残らない。

ブラームスの方は Yehudi Menuhin/Berliner Philharmoniker/Rudolf Kempe をこれも2度繰り返して聴く。

昼食は久し振りにタマネギとハムを入れたオムレツを作り味噌汁を添えて食べる。そのあと本を読み始めたが眠気がさしてきて1時間ほど昼寝。

末娘が作った誕生祝いのケーキを解凍してあったので目が覚めてからそれを食べながら本を読み進める。友人から借りた本で「ひまわりの祝祭」(藤原伊織 著)というわたしにとっては初めての作家。ちょっと村上春樹のトーンに似たものを感じる。

7時過ぎに家を出て今夜の演奏会場・ガスタイクのフィルハーモニーへ。寒い!
会場でブリギッテと待ち合わせしていたのだが、彼女は既に到着していてわが家の近所に住む友だちの女性と立ち話をしていた。

初めてのヒラリー・ハーンは想像していたよりもおばちゃんになっていて写真から想像していた少女らしさは全く消え失せていた。(^_^;) ブラームスのコンチェルトはほぼ想像していたとおり。オーケストラの編成も小さかったせいか音の密度が薄いような気がした。アンコールに弾いたバッハの小曲は弱音の美しさが素晴らしかった。

ブルックナーは午前中の予習ではその良さが分からなかったので、退屈だったら嫌だなと思って臨んだのだがその危惧はよい意味で裏切られた。全曲を通して分厚い響きが支配し、しかしピアニッシモとフレーズが空間に消える余韻が素晴らしい。

時に洗練されているとは言えない舞曲が出てきてわたしは内心ニヤリとしたりする余裕も出てきた。カルロス・クライバーがこの曲を振ったとしたらどんな表情で指揮するのだろうなんて考えてしまった。「目黒の秋刀魚」じゃないけれどブルックナーはナマに限る。(^_^)

心配していたブラボーのフライングは今日は許容範囲。最後の音が消えてから少なくとも3秒ほどは静寂が支配していた。

若い人たちの演奏を聴く

3月2日(日)・曇り/最高気温5度

7時起床。昨夜、眠りにつく前にブリギッテが左足がしびれる感じがすると言ったからか、それが意識下にあって朝眼が覚めても眠りが浅いような気がした。

そのあとはいつもの日曜日通りに時間が過ぎていく。朝食の準備をしてから10時に義母を迎えに行く。天気の良い日だったら Tram で2駅の距離だからちょうど良い運動になるのだが、今日は曇り空の寒い日だったから送り迎えをした。

心配だったブリギッテは本調子ではないにしても足のしびれは無いということで安心する。12時過ぎに義母を送り届けたあとわたしはベッドに入って1時間の昼寝をした。今日はウォーキングは休養日とする。

昨日、ブリギッテが小鳥の巣箱を買ってきてそれを庭の木に取り付けてくれと頼まれる。アルミの脚立に昇って作業していたら足場の土が軟らかかったのか脚立が傾いてゆっくりとだが放り出された。家の外壁に近かったので左肘を壁について身体を支えたので大事には至らず。しかし1時間後に左腕のあちこちが痛み出した。(-_-;)

夕食を早めに食べて今夜は慶応ワグネル・ソサエティ・オーケストラの演奏会を聴きに行ってきた。演奏会場は Herkulessaal 。ほぼ満員の入りだったけれどわたし自身がそうだったように日本人の聴衆は殆どが招待客だったと思われる。2週間ほど前に「ミュンヘン日本人会」から招待するからとにかく会場に来てくれというメールがあった。

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舞台に乗る若い人たちにとって、満員の会場というのはなによりのモチベーションアップだろうし最高の思い出になることだろう。こういう処置は良いことだと思う。

演奏もかなりの高レベルではないかとわたしは感じた。最初の曲だけは弦の響きがスカスカだったので不安だったがあとに進むにつれて良くなってきた。学生オーケストラということは全員が22歳未満ということだからこのレベルの高さは特筆すべきだろう。帰宅は22時過ぎ。

久し振りに演奏会へ

2月13日(木)・曇りのち雨/最高気温11度

7時起床。今日は朝からどうもグズグズしてしまって反省しきり。

ブリギッテを送り出してメールチェックをしていた。昨日ようやく読了した上・中・下の3巻本「影武者 徳川家康」だが、ふとウェブで動画があるのに気がついた。どうやらテレビで放送されたらしい。それを見始めたらいつの間にか正午になってしまっていた。

この動画サイト、始めから120分までは見られるのだがそれから先は会員になってログインしないと駄目らしい。どうもこういう会員制のサイトって警戒するところがあるのでそこで中途半端なまま終わってしまった。

それからようやく住まいのお掃除に取りかかり、終わったあと2時過ぎにウォーキングに出る。途中でパラパラと雨が降ってきたので近回りをし9049歩・80分を歩いて帰宅した。そのあとは1時間の昼寝。

今夕は楽しみにしていたジャズピアニストの演奏会。6時を過ぎた頃に折悪しく風を伴った雨が降ってきた。7時頃に家を出る。演奏会場はわたしにとって思い出深い Prinzregententheater 。

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休憩無しで1時間半の演奏はあまり起伏のない静かなもので終始した。彼は以前に Dollar Brand という名前で演奏しており、その時代の “Antheme for New Nations” というアルバムをわたしは愛聴している。今夜も2曲目でそのフレーズが散りばめられていて嬉しかった。

Turandot の2回目

Sonntag, 2. Februar 2014
Nationaltheater

19.00 – ca. 21.45 Uhr
Dauer: 2 Stunden 45 Minuten (2 Pausen)

Preise K: 132 / 115 / 95 / 74 / 52 / 30 / 14 / 10
Freier Verkauf
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Besetzung

Musikalische Leitung: Asher Fisch
Inszenierungg: Carlus Padrissa – La Fura dels Baus
Bühneg: Roland Olbeter
Kostümeg: Chu Uroz
Videog: Franc Aleu
Lichtg: Urs Schönebaum
Dramaturgieg: Rainer Karlitschek
Andrea Schönhofer
Chöreg: Sören Eckhoff

La principessa Turandotg: Iréne Theorin
L’imperatore Altoumg: Ulrich Reß
Timur, Re tartaro spodestatog: Goran Jurić
Il principe ignoto (Calaf)g: Yonghoon Lee
Liùg: Anita Hartig
Pingg: Markus Eiche
Pangg: Kevin Conners
Pongg: Emanuele D’Aguanno
Un mandarinog: Christian Rieger
Il principe di Persiag: Francesco Petrozzi

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Turandot

Donnerstag, 30. Januar 2014

Nationaltheater

19.00 – ca. 21.45 Uhr
Dauer: 2 Stunden 45 Minuten (2 Pausen)

Preise K: 132 / 115 / 95 / 74 / 52 / 30 / 14 / 10
Freier Verkauf

Besetzung

Musikalische Leitung: Asher Fisch
Inszenierung: Carlus Padrissa – La Fura dels Baus
Bühne: Roland Olbeter
Kostüme: Chu Uroz
Video: Franc Aleu
Licht: Urs Schönebaum
Dramaturgie: Rainer Karlitschek/Andrea Schönhofer
Chöre: Sören Eckhoff

La principessa Turandot: Iréne Theorin
L’imperatore Altoum: Ulrich Reß
Timur, Re tartaro: spodestato Goran Jurić
Il principe ignoto (Calaf): Yonghoon Lee
Liù: Anita Hartig
Ping: Markus Eiche
Pang: Kevin Conners
Pong: Emanuele D’Aguanno
Un mandarino: Christian Rieger
Il principe di Persia: Francesco Petrozzi

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

3回目の “Der fliegende Holländer”

Nationaltheater
Donnerstag, 23. Januar 2014
Nationaltheater

19.30 – ca. 22.00 Uhr
Dauer: 2 Stunden 30 Minuten (keine Pause)

Preise K: 132 / 115 / 95 / 74 / 52 / 30 / 14 / 10
Freier Verkauf und Serie 13
Preise K € 132 / – / – / – / – / – / – / –
k-a-r-t-e-n

Besetzung

Musikalische Leitung: Gabriel Feltz
Inszenierung: Peter Konwitschny
Bühne und Kostüme: Johannes Leiacker
Licht: Michael Bauer
Produktionsdramaturgie: Werner Hintze
Chöre: Sören Eckhoff

Daland: Kwangchul Youn
Senta: Anja Kampe
Erik: Michael König
Mary: Okka von der Damerau
Der Steuermann: Kevin Conners
Der Holländer: Evgeny Nikitin

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

“Der fliegende Holländer”

Nationaltheater
Freitag, 17. Januar 2014

19.30 – ca. 22.00 Uhr
Dauer: 2 Stunden 30 Minuten (keine Pause)

Preise L: 163 / 142 / 117 / 91 / 64 / 39 / 15 / 11
Freier Verkauf und Serie 34
Preise L € 163 / – / – / – / – / – / – / –

k-a-r-t-e-n

Besetzung

Musikalische Leitung: Gabriel Feltz
Inszenierung: Peter Konwitschny
Bühne und Kostüme: Johannes Leiacker
Licht: Michael Bauer
Produktionsdramaturgie: Werner Hintze
Chöre: Sören Eckhoff

Daland: Kwangchul Youn
Senta: Anja Kampe
Erik: Michael König
Mary: Okka von der Damerau
Der Steuermann: Kevin Conners
Der Holländer: Evgeny Nikitin

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

主夫した一日

10月1日(火)・霧雨のち曇り/最高気温11度

6時40分起床。7時起床が最近のわたしにとっては一番快適なリズムなのだが、今日のように30分も早く目が覚めてしまうときがある。原因は老齢に付きもののトイレ。(^_^;) 午前3時とか4時にトイレに起きれば躊躇なくその後はまた眠るのだが6時以降にその状態になったときには「起きるべきか我慢すべきか」の堂々巡りでけっきょく身体の欲求に負けてしまう。 

朝食のあとは霧雨の中を、徒歩で55分かかる Unterhaching まで森の中を歩いて往復した。11月に車のタイヤを冬タイヤに交換して貰う予約である。毎年、雪が降り出しそうになってから思い出したように予約を取ろうとしていつも数週間待ちだったから。今朝は窓から外の天気を見たときに、そんな用事を自分に課さないと歩かないような気がしたのだ。

予約を取ってからその近くのマクドナルドで大きいコーヒーとクロワッサンでひと休み。そのあとまた同じ道を帰ってきた。往復で13229歩・112分。帰宅してからメールチェックをしたあと昼寝。1時間後に起きてからシャワーを浴びてスッキリする。

午後は食洗機で洗い上がった食器を片付け、6枚のシャツ、台所の布巾数枚のアイロン掛け。それが終わってから夕食の支度に取りかかる。

今夜はタマネギ入りオムレツ、キュウリとウニの酢の物、豆腐とジャガイモの味噌汁。ブリギッテの帰宅と料理の出来上がりがピッタリとタイミングが合い、こういう時は気持ちが良い。

夜は先日訪れた友人夫婦がダブり買いをしたのでと持って来てくれたCDを聴く。中でも次のCDは録音年代の古さを感じさせない音の良さに驚いた。音場感も素晴らしく、楽しめた。セルとクリーブランドの組み合わせはモーツアルトの交響曲をLPで持っているけれど、これからCDを捜してみようかな。

George Szell

今日も20000歩超え

9月9日(月)・曇りのち晴れ/最高気温17度

7時起床。昨夜就寝する前に降り出した雨は夜を通して降ったらしい。先週の土曜日から冬用の掛け布団に交換しているが、外気温の下がった夜にはその暖かさが心地よかった。今年の夏は本当に終わったのだ。

下の写真は鉢植えのハイビスカス。雨滴をはじき返す清冽な力は気品さえ感じさせる。

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昨日は久しぶりに高低のある地面を歩くハイキングと往復の車の運転をし、昼寝無しという日程だったからさすがにグッスリと眠って今日は朝から体調が良い。すぐにでもウォーキングに出掛けたかったが、今日は保険屋が来ることになっていてそれが終わらないと家を出られない。

昼食を食べ終わった頃に昨日一緒にハイキングをした次女の彼が訪れた。ここからほど近い病院で椎間板の診察を受けた帰りだという。友だちの引っ越しを手伝っていてギクッと来たらしい。彼はそれから1時間ほどいろいろな話をして帰っていった。

午後1時半頃になってようやく保険屋の依頼を受けた技術者が来訪。その用件はほんの20分ぐらいで終わったのでそれからウォーキングに出掛けた。午前中の曇り空は午後になって青空に変わり快適な歩きを楽しめた。

体調も良いのでこれまで歩いたことの無い方向へ行ってみることにした。今日はなんだか足が軽いような気がしてどこまでも歩けそうな感じ。帰宅したときの歩数計は20364歩・173分で3時間を切っている。足の軽さは最後まで続いた。たまには山歩きも良いのかもしれない。(^_^)

夕食はブリギッテが土曜日に作った Hühnerfrikassee(鶏の細い肉片の白ソース煮込み)を1人で食べる。この料理は「鶏肉のクリームシチュー」にちょっと似ている。彼女は6時半過ぎにいったん帰宅したあと靴も脱がずに体操着を持って体操教室へ向かった。その間わたしはステレオ装置でCDを2枚ほど聴く。先日 Amazon.de から届いたポップスで女性シンガーのもの。耳に快い。

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もう週末だって

8月23日(金)・晴れ/最高気温23度

7時起床。今朝もちょっとしたアクシデント。ブリギッテが家を出る前に「今洗濯しているけれど終わったら洗濯機から出して庭に干してね」と私に頼んできた。わたしに気兼ねしたのか組み立て式の干し台を地下から持って来て、それを買って間もない食卓に立て掛けて出掛けようとしたのだ。わたしが後でするからいいよと言ったのに。

それがフローリングの床を滑って倒れてしまい、立て掛けておいた食卓に2箇所ほど傷をつけてしまった。彼女はさすがにちょっとショックだったようだが、出勤時間が迫っていたのでそのまま出掛けて行った。わたしはそのあと接着剤で出来るだけ目立たないように剥がれた破片をくっつける。もう一つの傷の方は木工用のパテを注意深く充填して何とか目立たないように修復してみたが、ちょっと見るとやはり傷はわかる。

生活するということは本当にいろいろなことが起こるものだ。ブリギッテは先月、これも買ったばかりの調理台の角を割ってしまったのでさすがに落ち込んでいる。形あるものはいつかは壊れる運命なのだが。

わたしも気を取り直してウォーキングへ。今日はまたまた違う道を大回りして14256歩・121分歩いて帰宅。歩数計を購入して歩くことを始めたときに「1日に2万歩も歩くなんて出来ないよ」と思っていたのだが、それがちょっと見えてきたような気がする。こんな事が出来るのもリタイアした者の特権かな。(^_^)

シャワーを浴びた後 Rosenheimerplatz のケバブ屋さんへ行きいつものを食べる。お皿に盛られた Döner Kebab なのだがわたしの食べるのはいつも小盛りの方。それでもお腹は一杯になる。どこへも立ち寄らずにそのまま帰宅して1時間の昼寝。

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午後はステレオ装置の前に座り推理小説を読んで過ごす。シューマンの1番と4番のシンフォニーを聴いたあと夕方になって庭の草木に水やり。そんなところにブリギッテが帰宅。わたしは夕方になってもお腹がまったく空かないのでサラミソーセージをおつまみに Weißbier を飲んだだけで夕食はパス。

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食事のあとブリギッテは週末の開放感からかテレビを見始めた。わたしはまた下の部屋で今度はシューマンの2番と3番の交響曲を聴きながらミステリー小説を読了。今はシューベルトの Impromptus op.90 & op142/Alfred Brendel を聴いている。

7月も終わり、劇場のシーズンも終了

7月31日(水)・晴れ/最高気温26度

7時起床。眼が覚めたときには今日も曇り空。8時半頃からウォーキングに出掛ける。10890歩・92分を歩いて帰宅。今月は良く歩けたという満足感がある。帰宅してシャワーを浴びようとしたら劇場から電話があり、病欠者が出たという。

今日は1幕の舞台裏で歌う合唱だけだから楽だなと思っていたのだが、結局、現役時代と同じことをすることになった。少し疲れてもいたので早めの昼食をとってからベッドに潜り込んで昼寝をする。2時間近くも眠ってしまった。

今日の公演は午後4時開演なのでその時間に楽屋入りしていなくてはならない。3時過ぎの Tram で劇場へ。今日は気温はそれほど高くはなかったけれど日射しが強かったからけっこう暑いと感じた。

第1幕の出番が終わってから2時間以上の待ち時間があるので、同僚4人とクロアチア料理店へ。そこでヴォリューム豊かな肉料理を満喫し楽屋へ戻る。終幕の出番は9時過ぎで終了したのは9時半頃だった。

そのあと恒例のシーズン終了パーティが舞台裏で開かれたのでそれに参加する。なんだかまだ現役のような気がしてきた。(^_^;) 会いたいと思っていた劇場関係者や知人の何人かと旧交を温めたあと23時過ぎに帰宅。7月が終わる。

Münchner Opernfestspiele 2013
Mittwoch, 31. Juli 2013
Nationaltheater

16.00 – ca. 21.25 Uhr
Dauer: 5 Stunden 25 Minuten (2 Pausen)

Preise S: 243 / 213 / 183 / 143 / 102 / 67 / 21 / 16
Freier Verkauf
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Besetzung

Musikalische Leitung Kent Nagano
Inszenierung Peter Konwitschny
Bühne und Kostüme Johannes Leiacker
Licht Peter Halbsgut
Produktionsdramaturgie Werner Hintze
Chor Sören Eckhoff

Amfortas Thomas Hampson
Titurel Ante Jerkunica
Gurnemanz Kwangchul Youn
Parsifal Christopher Ventris
Klingsor Evgeny Nikitin
Kundry / Stimme aus der Höhe Petra Lang
Erster Gralsritter Kevin Conners
Zweiter Gralsritter Tareq Nazmi
Erster Knappe / Zweiter Knappe Tölzer Knabenchor
Dritter Knappe Ulrich Reß
Vierter Knappe Kenneth Roberson
Klingsors Zaubermädchen Anna Virovlansky
Golda Schultz
Tara Erraught
Evgeniya Sotnikova
Angela Brower
Heike Grötzinger

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper