2025年3月16日(日)・曇り/最高気温5度
7時起床。
今日も早起きだったが、眠りの質はそんなに悪くはない感じがあった。外は今日も曇り空で霧雨が時々降ってくる。
12時半からの映画「Maria」を観に行くことにしていたら、隣家の医者夫婦も一緒に行くということになった。それまでの時間を自室でゆっくりと過ごす。
映画館は昔アメリカ兵たちの住居があったところで Cincinnati Kino 。わが家からは車で10分ほどのところにある。ずいぶん前に子供達が小さかった頃に行った記憶があるが、まだ潰れないで頑張っている。
かなり広い映画館でアメリカ人のサイズに合わせたからか、客席の椅子もゆったりとして座り心地は悪くない。しかし、さすがに日曜日の12時半という時間だからか、お客は20人から30人ほどしか入っていない。
映画の内容は Maria Callas が亡くなった 1977年9月16日 の一週間ほど前から死ぬ日までを描いている。マリア・カラスを演じたのは「アンジェリーナ・ジョリー」という女優でとても良かった。
以前このブログでも書いた記憶があるけれど、彼女が亡くなった当日のことはハッキリと憶えている。わたしは1977年6月30日にロータリークラブの奨学生としてドイツにやってきた。ミュンヘンで一年間、声楽を学ぶことになったのだが、住まいのこととか滞在許可証の件でミュンヘンのロータリークラブの相談役の人に大変お世話になった。
その人がウィーンへの旅に連れて行ってくれて、9月16日の夜、Wiener Staatsoper に招待してくれたのだ。その夜の演しものは「ノルマ」だった。幕が上がる寸前に黒服の人が舞台中央に進み出て「今日、パリでマリア・カラス が亡くなりました」とアナウンスしたのである。ざわめきと共に観客が立ちあがり黙祷を捧げた。そして、この夜の「ノルマ」はマリア・カラスが得意としていたオペラだったのである。このような偶然がいくつも重なった夜だからわたしの記憶から抜け落ちることはない。
数シーンだけ「なんだかなぁ」とシラケる場面はあったものの、オペラが好きな人だったらこの映画は楽しめるだろう。
帰宅してからはまた静かな時間を過ごす。夕食にはわたしが「麻婆豆腐」を作った。ちょっと食べ過ぎ。